役所広司、仲代達矢からのカンヌ受賞祝いはシャンパンと拍手!田中泯は「PERFECT DAYS」な撮影を振り返り笑顔|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
役所広司、仲代達矢からのカンヌ受賞祝いはシャンパンと拍手!田中泯は「PERFECT DAYS」な撮影を振り返り笑顔

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役所広司、仲代達矢からのカンヌ受賞祝いはシャンパンと拍手!田中泯は「PERFECT DAYS」な撮影を振り返り笑顔

第76回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品され、主演の役所広司が最優秀男優賞を受賞した『パーフェクト・デイズ(原題)』の凱旋記者会見が6月13日、日本記者クラブにて開催され、主演の役所と共演の田中泯が登壇した。

【写真を見る】盾(トロフィー)を手にした役所広司に「おめでとうございます」と祝福した田中泯
【写真を見る】盾(トロフィー)を手にした役所広司に「おめでとうございます」と祝福した田中泯

ヴィム・ヴェンダースが監督を務め、渋谷の公共トイレを題材に、役所演じる公共トイレ清掃員、平山の日々を描き、日々の小さな揺らぎを丁寧に映し出す本作。田中は平山と奇妙な繋がりを持つホームレスを演じている。

出演を振り返り、「最初はショートフィルムでという企画でしたが、ヴェンダース監督の参加があって長編映画になりました。こういう形での映画作りは初めてで、僕がこれまでやったことのない役、さらにヴェンダースが監督をするということでなんだか夢のような仕事でした」と語った役所。続けて「おまけに(カンヌ国際映画祭で)最優秀男優賞までいただきました。映画の力、そういうものを感じさせてくれる映画が完成していると思います」と胸を張った。

本作の登場シーンのすべてで踊っているという
本作の登場シーンのすべてで踊っているという

ヴェンダース監督から「踊る人」として(参加への)声をかけてもらったことに触れた田中は「僕の役は、映画の魂の部分をやってくれているはずだからと言われてホッとしています」と笑顔を見せ、「最初は短編。そのうち長編へと豹変して、カンヌまで行って。得しちゃったなと思っています」と企画の立ち上げから受賞までの道のりを振り返った。撮影がとにかく楽しかったと微笑んだ田中はヴェンダース監督から「木の魂、木の霊、光の霊。環境のなかで、あることすら人間が意識しないようなものを踊りで表現してほしい」というオーダーがあったとし、「僕が出る場面は全部踊っています。『あー、ダンサーでよかった』と感じられる、僕にとってはまさに『PERFECT DAYS』でした」と充実の撮影だったことを明かした。

仲代達矢の自宅にスイカを持って受賞の報告に向かったという
仲代達矢の自宅にスイカを持って受賞の報告に向かったという

俳優人生を仲代達矢が主宰する「無名塾」でスタートさせた役所は、受賞報告で仲代の家を訪ねたそうで、「お祝いにシャンパンをいただきました。この時期は(毎年)故郷の九州から送ってくるスイカを持ってご自宅にご挨拶に行くのですが、玄関で『おめでとう!』と拍手をしてくださいました。仲代さんも(これまでにカンヌには)参加していらっしゃいますが、『僕は貰えなかったけれどね』と(笑)。とてもよろこんでくれました」と笑みを浮かべてやりとりを伝えた。

「カンヌでは是枝(裕和)監督にも会えました。海外の映画祭で日本のスタッフに会うとなんか誇らしげな気持ちになります」とニッコリした役所。ヴェンダース監督の映画作りにも触れ、映画は興行的に成功させなければならない一面もあるが、今回のようにヴェンダース監督の自由な発想から始まるオリジナルの作品が、日本映画で興行的にもいい成績を残すことができたら、今後の日本映画が成功に向かっていくいい例になるのではないかとも語っていた。

ヴィム・ヴェンダース監督との撮影を振り返り、笑顔を見せる2人
ヴィム・ヴェンダース監督との撮影を振り返り、笑顔を見せる2人

今後の目標を問われた役所は「67歳になったので、これからたくさんの作品には参加できないと思います」と前置きし、「大袈裟かもしれないけれど、体力が落ちているなかで、(今後参加する)ひとつひとつの作品に命をかけて行きたいです」とコメント。「月並みですが、賞に恥じないようにやっていきたいし、これまで影響を与えてくれたたくさんの人たちのためにも、尊敬する監督たちにも恩返しをしていきたいです」と今後の俳優人生への想いを口にした。


田中は役所が本作を「アート系の高い作品」と話していたことに触れ、「役所さんはたびたび、この作品を『アートな映画』とおっしゃっています。でも、僕はこの映画をアートだとは思っていません。日本は特に、アートと言った瞬間に、(なにか)反応してしまう物質が蔓延しています。これこそが人間が普通に観るべき映画だと思います。みなさんもアート映画ではなく普通の映画として取り上げてください」と取材陣にリクエスト。田中のこの発言を受け、役所は「この映画はアートではありません、人間ドラマです!」と笑顔で答えていた。

取材・文/タナカシノブ

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    ヴィム・ヴェンダース監督が東京・渋谷の公共トイレ清掃員の日々を描いた長編。第76回カンヌ国際映画祭で役所広司が最優秀男優賞を受賞。