IMALU、オカモトコウキ、宇野維正が大団円をむかえた「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を音楽で振り返る!「ジェームズ・ガンの選曲が絶妙」

インタビュー

IMALU、オカモトコウキ、宇野維正が大団円をむかえた「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を音楽で振り返る!「ジェームズ・ガンの選曲が絶妙」

「僕はThe Theの『This Is the Day』で、『監督の本音が出ちゃったな』という気がしたんですよ」(宇野)

コウキ「『ガーディアンズ』には1作目からハマったのですが、10CCの『I'm Not In Love』のすぐあとに、Raspberriesというアメリカのバンドの『Go All The Way』が流れてきたのがきっかけでもありました。Raspberriesは僕がめちゃくちゃ好きなバンドなのですが、映画のなかで曲が使われたことなんて、まずなくて。なおかつ、宇宙が舞台のSFというイメージもまったくなかったので、一番合ってなさそうな作品で使用されたことに驚きました(笑)」

宇野「1作目に続いて、本作のミッドクレジットシーンで再登場したRedboneにしても、使用された『Come and Get Your Love』以外の曲を『そもそも、みんな知っている?』って感じですよね(笑)」

コウキ「今回特に印象的だったのが、Beastie Boysの『No Sleep Till Brooklyn』でした。1作目でも“ガーディアンズ”のチームが敵組織へ戦いを挑もうとする、“さあ、ここから攻めるぞ”というシーンで、The Runawaysの『Cherry Bomb』が使われていましたが、思いっきりマッチョな音楽ではなく、女性バンドを選んでいたのがおもしろいなと思って。The Runawaysを持ってきたのも、それに通じるちょっと外した選曲という感じで、監督の価値観が表れているような気がします」

宇野「『No Sleep Till Brooklyn』に関しては超有名曲だし作品とブルックリンとも関係ないしで、ジェームズ・ガンが単純に好きなんでしょうね。Beastie Boysはある時期までJ.J.エイブラムスのような交友関係のある人の映画以外には楽曲を使用させない方針だったんですけど、ここ数年、解禁されたんですよ。それですごく流行ってて、今年11月公開の『マーベルズ』の予告編でも『Intergalactic』が使用されてますね」

IMALU「そもそもラップ系って、あまりこのシリーズで使われていないですよね。なので、私も『No Sleep Till Brooklyn』は新鮮に感じました。カセットテープからZuneにアップデートされ、作品も登場人物も成長して、音楽も2000年代にきちゃっている。ラストでみんながパーティで踊っているシーンで流れるFlorence + The Machineの『Dog Days Are Over』は、特に感動的でした。しかも、フローレンス自身がそのシーンを観ながら泣いている動画がネットにアップされていて、それを観て私ももらい泣き(笑)」

@florence

So I cried all the way through this movie but when the The Guardians of the Galaxy started dancing to Dog Days I really lost it. Thank you so much for all the love for this moment. The superhero obsessed little girl in me can’t believe it happened ♥️ x

♬ Dog Days Are Over - Florence + The Machine

宇野「それは美しい話ですね。僕はThe Theの『This Is the Day』で、『監督の本音が出ちゃったな』という気がしたんですよ。というのも、ボーカルのマット・ジョンソンの書く詞って、ちょっと日本でいうところのフォークシンガー的な感じがあって、ロックバンドをやりながらメロと歌詞がポイントみたいな、ちょっと珍しいタイプなんですよね。ジェームズ・ガンと世代が近いからわかるんですけど、高校生の時に自分で編集したカセットに入れていたんだけど、いま聴くと恥ずかしいような曲ってあるじゃないですか。あえてそれをさらけ出している感じがね。全体的にいろんなものをさらけ出しているこの作品のなかでも、特に象徴的に劇中で使われていました」

コウキ「日本人アーティスト、EHAMICの『小犬のカーニバル~小犬のワルツより~』も意外とハマっていましたよね」


宇野「ピーターたちが協力を求めて立ち寄ったカウンターアースの家族の家で、ラジオからこの曲が流れてきましたね。あれはアメリカに住んでいる日本の家族をモデルにしているみたいですから、その後の展開を思うとちょっと心がザワザワしますね」

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