松岡茉優&窪田正孝W主演『愛にイナズマ』家族がぶつかりあう本予告&本ビジュアル
<スタッフコメント>
●石井裕也監督
「この映画のアイデアが突然ひらめいた時、若き映画監督であり友人の坂西未郁くんが目の前にいました。松岡茉優さん演じる主人公の折村花子も若き映画監督という設定なので、彼の存在が発想のきっかけになったんだと思います。なので、花子が劇中で撮影する映像はすべて坂西君に任せることに決めました。彼は今作の助監督でありながら、一部のパートでは監督をやったとも言えると思います。ちなみにその映像は、映画のエンドロールでも流れます。それなら、そこにかかる主題歌はもうエレファントカシマシで決まりだと思いました。ほかの選択肢はあり得ません。坂西くんの父親は坂西伊作という人で、かつて1990年代にエレカシのPVをいくつも撮っていた凄腕の監督でした。
『愛にイナズマ』は、いまは亡き大切な人に思いを馳せる映画でもあります。亡き父親と同じ道を選んだ坂西くんが撮った映像にエレファントカシマシの曲が流れるのは必然だと、誠に勝手ながら思いました。それに加えて個人的な話をしてしまうと、まだ20代の頃、若き映画監督として苦悩し、もがいていた僕を奮い立たせていたのは、いつだってエレカシの熱く真っ直ぐな音楽でした。ヘッドホンをして目を閉じ、己のなかにある情熱の炎を確かめ、また頑張ろうと気合を漲らせる。何度も救われました。エレファントカシマシ、『ココロのままに』をどうしても主題歌にしたかった理由は無数にありますが、やはり脇目も振らず一心不乱に頑張るこの映画の主人公にピッタリだと思ったんです。同じように苦しみながら頑張る方々にもこのエネルギーが届けばいいなと思っています。僕たちの思いをご存じだったかどうかは分かりませんが、エレファントカシマシの皆さん、宮本浩次さんがこのオファーを受けてくれたことに心より感謝申し上げます」
文/山崎伸子