重岡大毅が『禁じられた遊び』で初共演の橋本環奈に「裏表がない。立ち振る舞いがカッコよかった」
橋本環奈と重岡大毅(ジャニーズWEST)がW主演を務めたホラー映画『禁じられた遊び』(9月8日公開)の完成披露イベントが7月31日にユナイテッド・シネマ アクアシティお台場で開催。イベントは、最凶蘇り怨霊モンスター“美雪”のおぞましい巨大パネルをバックにした撮影と舞台挨拶の2部制で行われ、主演の橋本と重岡、堀田真由、倉悠貴、正垣湊都、猪塚健太、長谷川忍(舞台挨拶のみ参加)、中田秀夫監督が登壇した。
会場内に突如、正垣演じる息子、春翔のナレーションが響き渡り、不穏な雰囲気が漂うなか、ストーリーの始まりとなる伊原家の庭をイメージした土山色のカーペットが敷かれた階段より、堀田、倉、猪塚、正垣、監督が登場。続いて橋本と重岡が、劇中のシーンをそのまま再現した土山に向かって「エロイムエッサイム」と呪文を唱えた。正垣が「このようなイベントは初めてで緊張しています」とコメントすると、重岡がその初々しい可愛さにメロメロになり「今日は頑張ろうな」と声掛けし、まさに親子さながらの仲睦まじい様子に温かい目線が集まった。
一足先に作品を鑑賞した橋本は「面白かったです!巨匠のホラーは怖いのはわかっていたけれど、笑ってしまうシーンもありました。笑いと怖さは紙一重なのかもしれない…。怖おもしろい部分がたくさんありました」と話すと、重岡も「僕らのなかでは“おも怖”って言ってます。僕が初めに言い始めました(笑)」と宣言。すると、堀田が「実は本当はホラーが苦手なんです。でも、観ると“おも怖”でした!」と、倉も「誰と観ても楽しめる作品です。まさに“おも怖”でした」と言うと、猪塚も「いままで怖くて映画館でホラー作品を観たことがなかったんですが、怖いよりおもしろさの方が勝りました。“おも怖”でしたね!」と全員が“おも怖”をフル活用。
重岡が見守るなか、正垣は「美雪の特殊メイクが気持ち悪くて怖かったです」と答えると、橋本は「ホラーは叫んだりするので体力が必要なんですが、私たちでもキツイのに、正垣くんが同じテンションでずっといたのがすごかったです」と大絶賛。重岡も「正垣くんの芝居がすごかった。親子愛も描かれているんですが、そのシーンでは正垣君に助けられました」と感謝すると、監督も「僕は小さいお子さんが出ているホラー作品をずっと撮っていますが、正垣くんもすごかった」と褒め称えた。
ホラー映画で初共演となった橋本と重岡。イメージそのままだったとお互いに話しつつも、橋本は「明るいイメージが現場でも変わらずだったので、重岡さん演じる直人の闇落ちした瞬間のギャップがすごかった」と振り返ると、重岡は「裏表がない。立ち振る舞いがカッコよかったです!」とお互いに称賛しあった。
強烈なインパクトを残す、ファーストサマーウイカ演じる“美雪”について、橋本は「誰よりも入りが早くて4時間かけて準備して、誰よりも大変だったと思います。間近で見ててすごく怖かったです。ウイカさん自身のみなぎるパワー、根本の力強さが美雪とリンクしているなと感じました」とコメント。
重岡は「ウイカさんの力はすごかった。何度でも蘇り追いかけてくる美雪は、令和の新しいホラーアイコンになるのではと思っています!」と、正垣は「メイクとか動きが本物のモンスターに見えてすごかった」とそれぞれにウイカの狂演を絶賛。一方、現場での共演はなかった堀田だが「私の演じる麻耶が豹変するシーンがあって、その場面では(自分は)ウイカさんだと思って演じたら汗びっしょりになりました」と明かすと、襲われる側だった倉は「そのシーンは迫力がすごかったです!」と振り返った。
劇中で襲い掛かる“美雪”を観て、猪塚は「完成した映画を観て初めてウイカさんのシーンを観たので、こんなに体を張ってたんだとビックリしました」と驚く。“美雪”という令和のホラーアイコンを作り上げた監督も「一粒で二度おいしい作品」と自信を見せ「前半は生霊で幽霊的に出てきて、後半はモンスターとして蘇る。美雪目線で楽しんでもらえるよう、アメリカンなテイストを意識して作りました」と明かした。
続く舞台挨拶では、合流した長谷川が、“美雪”のような怨霊モンスターがもし現実に現れたら?と質問され「まず落ち着こうってリビングに通して温かい飲み物を出す。そして、美雪ちゃんどうした?って問いかけます……。すみません、やり直します!」と切れ味の悪いコメントをすると、橋本から「全然おもしろくなかった(笑)」とツッコまれ笑いが起きた。
また、大切な人を蘇らせる魔法の呪文“エロイムエッサイム”にちなみ、各々の“蘇らせたいもの”を書いたフリップを披露。橋本は「環境」、重岡は「まぼろしのCM」、堀田は「愛用していたふとん」、倉は「夏休み」、正垣は「好きなアイスのチョコチップ味(期間限定味)」、猪塚は「そんなに暑くなかった夏」、長谷川は「出身高校」、監督は「愛する人たち」と答えた。
橋本は真面目に暑さについて語るものの「特に蘇らせたいものはなかったです。過去に囚われないので!」とカッコよく言い切ると、猪塚も同様に暑さに対してのフリップで、昔の、あのころの夏もう1回と思います」とコメント。重岡は「皆さん安心してください!今日は涼めますんで!」と、本作がホラー作品であることをアピール。
さらに重岡は「マネージャーに歯のホワイトニングしてますか?と聞かれてたので、お仕事かなと思って、その後進捗聞いたら、もう終わりましたと言われました…」と切ないエピソードを披露。堀田は「すごく気に入っていたガーゼのふとんで…“ふとんちゃん”って名付けていました。本当に気に入っていたので、切れ端をとっておいているくらい。その切れ端を土の中に入れて呪文を唱えたら…」と映画に絡めてふとんの恋しさを吐露。
倉は「夏を満喫したいなって。大人になると夏休みがないので…」と回答すると一同が共感し、監督は「映画の内容に直結していて、この映画は深く共感していただけると思う。身近な人や親しい人にもう一度会えたらって願ってしまう」と語った。そして、正垣の答えに「可愛すぎ」と即反応した重岡は「僕たち大人が責任をもってなんとかしましょう!」と息子愛を炸裂。最後には、長谷川のフリップに触れ「出身高校がなくなって…」と話し出すが、「こんな話いいから、早く映画観ましょう!」とやけくそ状態で泣き叫ぶと会場は大爆笑となる。ホラー作品とは裏腹に、楽しそうなキャストたちの様子が全面に伝わるイベントとなった。
文/山崎伸子