鶴瓶とミニオン、約束の島へ!『怪盗グルーのミニオン大脱走』特別試写会in式根島潜入レポート
7月16日早朝。海の日を控える連休2日目の日曜日、東京・竹芝からジェット船で約3時間のところにある式根島は、熱気に満ちていた。式根島は人口約500人、四方をエメラルドグリーンの海に囲まれた小さな島だ。
気温30度近い晴天に恵まれたこの日、映画『怪盗グルーのミニオン大脱走』(7月21日公開)の特別試写会が開催されるとあり、定員150名の公民館「式根島開発総合センター」は親子連れやお年寄りで溢れんばかり。
『怪盗グルーのミニオン大脱走』は人気アニメ映画シリーズの最新作。今作では主人公グルーの双子の兄弟ドルーが登場し、80年代サウンドに乗って悪事を働く宿敵・バルタザールとの対決や、グルーの妻ルーシーと娘たちが親子の絆を試される展開が待っている。もちろんミニオンたちも画面せましと暴れまわり、すでに公開された国々では子供たちを夢中にしている。今回のイベントには、キャラクターを演じた吹替キャスト、笑福亭鶴瓶、松山ケンイチ、中島美嘉、芦田愛菜、いとうあさこ、生瀬勝久が勢ぞろいした。
午前9時、上映が始まり、子供たちが映画を楽しんでいる間に、ほかのキャストと共にヘリコプターで駆け付けた鶴瓶。今回、彼がこの島を訪れたのは、7年前の約束のためだった。
この島のひとつしかない小学校には現在20人強の子供たちがいるが、島にはゲームセンターやレンタルビデオ店はなく、映画館に行ったことがない子供たちも多いという。7年前、そんな子供たちのために上映会を、と完成したばかりの『怪盗グルーの月泥棒』を携えて鶴瓶は島を訪れた。初めて観る3D映画に子供たちは大感激。島の小学生の女の子からお礼の手紙をもらった際、いつの日かまた、この島に戻ってくることを約束したのだ。
本編の上映が終了し、キャストの登壇を待つ中、子供たちの興奮はピークに達していた。会場内で流されている主題歌を聴きながらリズムを取る子、キャラクターの口マネをする子など様々だったが、映画を心から楽しんだことが感じ取れた。
熱気も冷めやらぬなか、ステージに吹替えキャストの面々が登壇すると、初めて見る芸能人に目を丸くする子供たちだったが、鶴瓶が冗談を言うと子供たちも大笑い。会場の雰囲気は一気に和らいだ。
キャストのあいさつに続いて行われた質疑コーナーでは、島の子供から一番難しかったシーンを尋ねられ、松山は劇中でマイケル・ジャクソンを歌うシーンについて「歌の先生にアドバイスもらいながら頑張りました」と裏話を披露。生瀬は、グルーとドルーが入れ替わるシーンの際「鶴瓶さんは関西弁をお話になられるんですけど、特に下品な関西弁を話すので、マネするのが難しかったですね」とチクリ。そこに鶴瓶が「お前も関西人やないかい!」と突っ込み、仲の良さをうかがわせた。
そして、7年前の映像が上映されると、鶴瓶にお礼の手紙をくれた女の子、土肥さんがサプライズで登場。美しく成長した彼女から改めてお礼の手紙が読まれた。
17歳になった彼女は、高校のないこの島を出ざるを得なくなり、今は東京の祖父母のもとに身を寄せているという。今回は約束を果たしに来てくれた鶴瓶にお礼を言うため、里帰りをしたのだった。手紙を聞いた鶴瓶は「ありがとう。ほんまに立派になったなぁ」と目を細めていた。
イベントの最後には、島民のみなさんからキャストへプレゼントが。式根島小学校の生徒の子供たちから、式根の海を思わせるようなグリーンのガラス一輪挿しが贈呈された。
さらに、鶴瓶からもお返しの品として、世界に20体しかない超レアなミニオンの等身大フィギュアをプレゼント。会場の子供たちは大盛り上がりだった。
イベントを振り返り、キャスト陣が一言ずつコメント。「子どもたちが大きくなった時にお酒を飲みに戻って来たいと思います」(いとう)、「次に4作目ができたら、一番に皆さんに観てもらいたいです」(芦田)、「島の方は田舎というけれど、わたしは鹿児島出身でこの雰囲気を懐かしいなと思います」(中島)、「海の中の温泉など魅力的な場所が沢山あるそうで、家族で遊びにきたいと思います」(松山)、「クエを釣れるそうなので、僕も釣りに来たいと思います」(生瀬)。
最後に鶴瓶が、「7年前に来て、あの子や!って思い出せる子たちに会えることはほんまに嬉しいことやと思う。次は孫を連れて来たいな」と、感慨を込めて話し、イベントは島の人々の温かい拍手と歓声のなか幕を閉じた。【MovieWalker】