映画『SAND LAND』の躍動感あふれるアニメーションに注目!「ポプテピピック」『ニンジャバットマン』を手掛けてきた神風動画のこれまで
世界中で人気を誇るジャパニメーションを代表する「DRAGON BALL」、スラップスティックコメディの金字塔「Dr.スランプ」など、時代を超えて愛される作品を全世界へ送りだしてきた漫画家、鳥山明が2000年に「週刊少年ジャンプ」にて短期集中連載した作品を原作とする映画『SAND LAND』(公開中)。老舗サンライズに加え、あの「ポプテピピック」で知られる神風動画がアニメーション制作に参加している。
本作は、悪魔の王子ベルゼブブ(声:田村睦心)、老爺の魔物シーフ(声:チョー)、人間の保安官ラオ(声:山路和弘)という奇妙な取り合わせのトリオが、砂漠のどこかに存在する“幻の泉”を探す旅に出る物語。全身ピンクのベルゼブブらをはじめ、身体が機械化されたゼウ大将軍(声:飛田展男)や威圧感たっぷりの大魔王サタン(声:大塚明夫)、悪党一家のスイマーズなど鳥山らしいユーモアあふれるキャラクターはもちろん、丸っこくかわいらしいフォルムのメカも多数登場する。また、スピード感あふれる迫力たっぷりの戦闘シーン、そこかしこに差し込まれたギャグ、そして胸アツのストーリーと、鳥山明印のオンパレードといった具合だ。
「ポプテピピック」をはじめ、「ジョジョの奇妙な冒険」OP映像やアーティストのMVを手掛けてきた神風動画
「SAND LAND」のアニメ映画化にあたり、アニメ業界の王道×最先端技術×異端がタッグを組むこととなった。「機動戦士ガンダム」や「シティーハンター」などの人気作品を生みだし続けるサンライズ。「FINAL FANTASY XVI」や「Pokémon UNITE」など人気ゲームをはじめ、『竜とそばかすの姫』(21)、『すずめの戸締まり』(22)にも関わる3DCGスタジオ、ANIMA。そしてとりわけ異色なのが、「ポプテピピック」シリーズでアニメ&声優業界に強烈なインパクトを放った神風動画だ。
まるでDJプレイやリミックス、「歌ってみた」動画のような手法で視聴者を虜にした「ポプテピピック」シリーズの印象が強い神風動画だが、王道の作品も数多く手掛けて高い評価を得ている。
直近で話題を集めたのは、テレビアニメ「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」のOP映像だろう。ソリッドなロックチューン「STONE OCEAN」を乗せて繰り広げられるカラフルな映像は、主人公の空条徐倫が持つ自身の肉体を糸に変えるスタンド能力になぞらえながら、様々なキャラクターや作品のモチーフが散りばめられ、まるでミュージックビデオを観ているような構成だった。実際、安室奈美恵の「Dr.」、EXILEの「愛すべき未来へ」、上坂すみれの「革命的ブロードウェイ主義者同盟」といったアニメーションMVや、ポルカドットスティングレイの「化身」などのアニメーションと実写映像を融合させたMVも手掛けている。神風動画にとって、アニメと実写の垣根がないことは「ポプテピピック」でも実証済みだ。