小西詠斗&大平采佳が「心に染み渡った」と大感激!『尾かしら付き。』初日舞台挨拶でHilcrhymeが主題歌を生披露
佐原ミズの同名漫画を実写映画化した『尾かしら付き。』の公開初日舞台挨拶が8月18日にヒューマントラスト渋谷で開催され、ダブル主演を果たした小西詠斗と大平采佳、主題歌・劇中歌を担当したHilcrhyme、真田幹也監督が登壇した。
お尻に豚のようなしっぽが生えているという秘密を持つ少年の宇津見快成(小西)と、そんな彼をもっと知りたいと思い、寄り添おうとする少女、樋山那智(大平)が出会い、傷つきながらも心を通わせ合っていく姿を描く本作。
この日は、しっぽが生えている少年が登場することにちなみ「もし自分に“しっぽ”が生えていたら、どうする?」という質問が投げかけられた。大平は「しっぽを出して歩きたいなと思います」と大胆な回答を繰り出し、周囲も大笑い。「ファッションの一部として、みんなにも『かわいいでしょ』という感じで見てもらいたい。アクセサリーとかつけて、キラキラにしたい」とアイデアを練った。すると小西も「しっぽを自慢したい」と続き、「いろいろな人に見せて、最終的には“しっぽ系YouTuber”になりたい」と思い切った妄想を発表。
「コンプレックスや人と違う部分って悪いことだと思いがちですが、全然そんなことはない。この映画に出会って、自分にしかないものを宝物にできるような生き方をしたいなと思うようになった」と本作を通して力をもらったと話したが、司会から「では、“しっぽ系YouTuber”の挨拶をやってもらえますか?」と無茶振りをされる場面も。
小西は「ええー!」と戸惑いながらも、観客からの拍手に背中を押されて手でしっぽの形を作りながら、「ブンブン、しっぽTV」と即興で挨拶を披露。「すごく恥ずかしい!」と大照れとなり、会場の笑いを誘った。また本作の音楽担当として主題歌「UNIQUE」と劇中歌の計3曲を書き下ろしたHilcrhymeは、「しっぽを鍛えます」と回答。「ゴリゴリの太いしっぽにして、最終的には(『ドラゴンボール』の)フリーザのように敵を倒せるぐらいにして、堂々と街中を歩きたい」とこちらも“自慢する派”だと話した。
また主題歌の「UNIQUE」とかけて、自分の個性について聞かれると、小西は「心配性なところ」と告白。大平は「いつも頭のなかで考え事をしてしまう。根はかなりネガティブ」と打ち明けた。すると真田監督は「快成と那智、バッチリだよね。役柄がそのまま染み込んでいる」と演じた役柄とのハマり具合に驚愕。「小西くんの繊細さは、すごく役にハマっていた。繊細だからこそできたもの」と太鼓判を押すと、Hilcrhymeも「小西くんの演技にめちゃめちゃ惹かれた。そういう(繊細な)ところから出ているんだろうなと納得しました」と続き、これには小西が「いい個性でした。心配性でよかったです!」と大喜びだった。
ステージでは、Hilcrhymeによって「UNIQUE」のスペシャルパフォーマンスも行われた。Hilcrhymeは「最初に音楽で食べていこうと思った時に、周りからは『何を言っているの』『正気か』という反応があった。でも個性を生かして、自分のオリジナリティを追求していけば、それを職にできるんじゃないかと思っていまに至るので、この映画に共感する部分がたくさんありました。それを曲にできたと思っています」とコンプレックスを武器にしていこうとする本作の登場人物に心を寄せつつ、楽曲に込めた思いを語った。
その後、Hilcrhymeが「そのままでいい」「いつか世界が変わる」というメッセージを力強く歌い上げると、最前列でパフォーマンスを堪能した小西、大平、真田監督は座席からすぐに立ち上がれなくなるほど感激しきり。小西は「いろいろ思い出してすごく感動しました。めっちゃかっこいい!Hilcrhymeさんは柔らかくてやさしい方。そのやさしさが感じられる曲。何度でも聴きたい」と熱弁し、大平も「圧倒されました。メロディも好きなんですが、歌詞も大好き。心に染み渡りました。この歌詞が、そのまま映画に表れている」と大いに胸を打たれていた。
取材・文/成田おり枝