ジャック・バウアーも所属していたテロ対策ユニットCTUの現在に迫る!

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ジャック・バウアーも所属していたテロ対策ユニットCTUの現在に迫る!

“不死身の男”ジャック・バウアーのテロリストとの戦いを描き、日本でも大ブームを巻き起こした「24-TWENTY FOUR-」が再起動! 最新作「24-TWENTY FOUR- レガシー」にも、バウアーが所属していたCTUこと、テロ対策ユニットが登場する。今年2月上旬にアメリカ・アトランタのスタジオ内に造られたCTUのセット内に侵入し、セットの模様とCTUの職員を演じたキャストたちを直撃した。

アトランタ中心部から車で30分ほどの場所にある「アトランタ・メトロ・スタジオ」。3つのスタジオを貸し切って、「レガシー」の撮影は行われていた。うち1つにCTUのセットが組まれていて、そこに一歩足を踏み入れると、いままさに事件が起きているかのような臨場感あふれる世界が! 

1階には、大量のサーバーと85ものスクリーンが並び、地下鉄や空港など、本作のために作られた街中の映像が多数流れていた。分析官たちのデスクはすっきりと片付けられ、「WARNING:SECURITY CLEARANCE REQUIRED」と書かれた青いファイルが置かれている。中央にある階段を上がった先にあるのは、CTU局長の個室。6個も電話が並び、ホワイトボードには事件の関係者と思わしき名前がいくつも書き込まれ、写真が貼られていた。プロダクション・デザイナーによると、オリジナルの「24」を参考にしながら、空港を意識した構造を取り入れ、より現代的なCTUを作り出したという。

「レガシー」の主人公エリック・カーターは、バウアーとは違ってCTUの職員ではなく、元陸軍特殊部隊の隊員。彼をサポートするCTUの元局長レベッカのほか、新たにトップに就任したキース、レベッカを後方支援する分析官アンディ、新米分析官のマリアナなど、なにか事件の真相を知っているのでは?と思われる人物が多数登場する。テロリストとの戦いと同時進行する、CTU内の人間模様も「24」の魅力の一つだ。

いままで憎まれ役になることが多かったCTUトップ。キース役を演じたテディ・シアーズは、俳優陣すら台本を読んでストーリーを初めて知るという「24」の伝統について、「初めて脚本を読んで思ったのは、視聴者から見たらキースがどういう人間なのか、わかりづらいだろうということ。僕もそう感じたけど、逆におもしろいと思ったよ。役者からすれば、自分の演じるキャラクターの向かう先がわかっていれば、そのほうが助かるというのは絶対にある。だけど今回の僕に関して、それはない。『24』という番組の性質上、必要な時期が来るまで結果はわからないものだし、脚本を書いているライター自身がわからなくなることもある。もしくは、一つの意図を持って書いていたことを、ストーリーの展開や達成したい目的のために変えなければならないこともある。僕は先がわからないままページに書かれていることを演じることで、とても満足だよ」。

元局長の立場でなかなか自由に動き回れないレベッカの代わりを務めるアンディ。演じるのは、脚本家としても活躍するダン・ブカティンスキーだ。彼は「24」の現代性についてこう語る。「僕らはテロリストの脅威が現実のものである時代に生きている。だからこそ、そんな現実をドラマにすることで人は興味を持つし、観たいと思う。社会をそのまま映し出すことも大事だけど、脚色することは大事だと思うんだ。キャラクターたちを僕らと同じ恐怖に直面させるだけでなく、それを乗り越える勇気を持ったヒーローとして描くことが、観る者にインスピレーションを与える。『24』が描く恐怖は、いま現在の時代背景によく似ているよ」。

新米分析官のマリアナは、オリジナルの「24」に登場した分析官エドガー・スタイルズのいとこで、短大卒でCTUに入った野心の強い異色の新人だ。演じるコーラル・ペーニャはキャストの中では最年少。役作りのために昔のCTUのシーンを観たり、専門用語も勉強したりしたという彼女にCTUの進化について聞いた。「オリジナルでは携帯電話しかなかったけれど、いまではイヤーピースみたいなものがあるし、携帯も最小サイズ。監視システムも、考えるとちょっと怖くなるけれど、CTUからすれば、ほぼすべてのことを監視できるようになっている。今回、撮影にドローンを使うことも多くて、時代を感じるわね」。【取材・文/Movie Walker】

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