真木よう子、41歳の野望を告白「英語をマスターしてハリウッドに行きます」井浦新&永山瑛太がサプライズで誕生祝う
豊田徹也の長編漫画を『愛がなんだ』(19)や『ちひろさん』(23)などの今泉力哉監督が映画化した『アンダーカレント』の公開記念舞台挨拶が10月7日に新宿バルト9で開催され、真木よう子、井浦新、永山瑛太、今泉監督が登壇。10月15日に41歳の誕生日を迎える真木に、サプライズでお祝いのケーキが送られた。
原作となった長編コミック「アンダーカレント」は、“漫画界のカンヌ映画祭“とも称されるフランス・アングレーム国際漫画祭でオフィシャルセレクションに選出された伝説的作品。突然夫が失踪してしまった銭湯の女主人のかなえ(真木)と、途方に暮れる彼女の前に「働きたい」と現れる謎の男、堀(井浦新)が不思議な共同生活を始め、次第にそれぞれの心の奥底に秘めていた想いが浮かび上がるさまを描く。真木は角膜ヘルペスのため、眼帯を付けての登壇となった。
俳優陣が、お互いにリスペクトを寄せていることを口にしたこの日。かなえの失踪した夫、悟を演じた永山は「僕は20代前半で初めて映画で主演をやった時に、初めて真木よう子さんという女優さんに出会って。それから何年かに一度は共演できて、またこうして出会えるのはご縁だなと思っている」としみじみ。すると真木も「瑛太はずっと一緒にやってくれていて、(本作では)そんなに多く出る役柄ではないのに、出てくれたことにすごく感謝していて。瑛太がいると安心する。よかったと思った。家族みたい」と全幅の信頼を寄せていた。
さらに真木は「新さんとがっつりとお芝居をするのは、実は初めて」と井浦との共演について切りだし、「私のなかでの脳内ニックネームは、“樹齢1000年の木”。それくらい現場では穏やかなんですが、ものすごくいい距離感でいてくれる。役柄の距離感を壊さないけれど、居心地のいい距離感でいてくださるのに、カメラが回ると堀に変わる。なんちゅう化け物だと思って。一緒にやってもらって、すごく光栄です」と“化け物”だと表現。すると楽しそうに目尻を下げた井浦は、「俳優としての真木よう子さんは、僕はもう、映画での初共演の時から化け物だと思っていた。化け物に“化け物”だと言われて、僕もいよいよその仲間入りをする覚悟を持ちました」と話し、周囲も大笑い。「真木さんは、なんて不器用ですてきな方なんだろうと思って。不器用な方だから、ものすごく信じられるし、この作品のなかでもずっと見守り続けようと思えた」と真木の役者力、そして人間力にとってたくさんのことを引きだされた様子だ。
また瑛太は以前、井浦の誕生日に「おじいさんになるまで一緒」と自身のインスタグラムにつづっていた。瑛太は「普段も『ああ…なんか新さんが足りなくなってきた』みたいな時がある。すぐ連絡しちゃうんです。連絡しづらい時は、そうやってインスタに載せちゃう。表現だけではなく、(心のなかでは)普段も共演しています」と井浦に愛情たっぷり。本作では井浦と永山の共演シーンはなかったそうで、井浦は「この作品での2人(真木と瑛太)との共演、僕は無理です。化け物2人は扱いきれないです(笑)」とどちらも“化け物”だと、尊敬の念をにじませながら語っていた。
そして10月15日に41歳の誕生日を迎える真木を、サプライズでお祝いするひと幕もあった。特製ケーキがステージにお目見えし、井浦、永山、今泉監督それぞれから花束を受け取った真木は、「ええ!知らなかった!ありがとうございます」と感激しきり。次なる1年への抱負として「英語をマスターして、ハリウッドに行きます」と宣言して会場を沸かせ、「誕生日サプライズまで用意してくださって、すみません。びっくりしました」と喜びをあふれさせていた。
取材・文/成田おり枝