「愛の不時着」「梨泰院クラス」スタッフが描く“ワケありの恋“。Hulu韓国ドラマ「プレイ・プリ」キム・ヒャンギ&シン・ヒョンスンを直撃
SNS覆面シンガーの女子大生とアイドルの秘密の恋を描く新作ラブコメディ 「プレイ・プリ」が、11月18日正午よりHuluで独占配信される。本作は、LINEマンガで絶賛配信中の大人気WEBマンガ「プレイリスト」(2F原作)を、日本の動画配信サービスHuluと、韓国のグローバル総合コンテンツスタジオPLAYLIST社がタッグを組んでいる。様々な配信サービス会社がしのぎを削るなか、大手のHuluが満を持して発表するドラマとして注目が集まっている。
覆面シンガーのプリこと女子大生ハンジュに扮するのは、映画『神と共に 第一章:罪と罰』(08)のシリーズをはじめドラマや映画を問わず抜群の演技力をみせるキム・ヒャンギ。プリに憧れる人気アイドル“レビ”ことドグク役には、2020年カカオエンターテインメントが開催した新人俳優統合オーディションで、5000倍の競争率を勝ち抜いて優勝したライジングスター、シン・ヒョンスンがキャスティングされている。今回は本作W主演の2人がHuluオリジナル「プレイ・プリ」で演じたキャラクターの魅力や、撮影中のエピソードを明かしてくれた。
キム・ヒャンギ&シン・ヒョンスン、お互いの第一印象は?撮影を支えた“ヒャンギ先生”の底力
――出演が決まった時の感想を教えてください。
シン・ヒョンスン「いただいた台本を読んだらおもしろくて、きっと魅力あふれる作品になるだろうと思いました。映像も綺麗で、音楽もジーンと胸に迫り、きっと癒される作品になると思ったので、参加できるのがうれしかったです」
キム・ヒャンギ「台本を読んだ時に、愛の物語だけではなく、夢を求めて頑張っている若者のストーリーとしてきっといい作品になるに違いないと思って、出演を決めました。また、Huluで制作する初めてのオリジナル韓国ドラマであることや、日本と韓国で同時配信される作品ということも斬新だと思いました。日本の皆さんがどんなふうに思ってくださるのか、その点も気になっています」
――お互い初めて会った時の印象と、共演して仲良くなってからイメージが変わったところがあれば教えてください。シン・ヒョンスンさんは、ずっと子役として活躍されていたキム・ヒャンギさんを芸能人になる前から知っていらっしゃいましたよね。
シン・ヒョンスン「たしかに子どものころから見ていたので、初めて会った時『芸能人だ!』と不思議な気がしましたね。ご一緒できると知って楽しみにしていましたが、期待通りでした。ほかの出演者の方たちとちょっと冗談交じりに“ヒャンギ先生”と呼んでいたんです。さすが先生らしく、これまで積み上げてきた底力を感じられました。ヒャンギさんと一緒に撮影する時は心強かったです」
キム・ヒャンギ「初めて会ったのは、マクチュン役のヨン・オさんと3人でテスト撮影をする時でした。ヒョンスンさんのルックスをモニターで見た時、ドグク役と合っていると思いました。撮影を通して第一印象と変わったところは、実際のシン・ヒョンスンさんっていうのはちょっと慎重なところがあるんですが、ドグクは逆にありのままに自分の気持ちを表現するような性格で、エネルギーにあふれたキャラクターなので、その点が違うなと思いましたね」
――今回、役作りのためにしたことはありますか?
キム・ヒャンギ「子どものころから楽器を習った記憶がなくて、ギターの演奏をしながら歌うことが撮影前から心配でした。もちろん練習はしましたが、体系的に学ぶ時間がなかったので、主にコードを中心に覚えたんです。できるだけ演じている時にも自然に見せたいと気を遣いましたが、実際にやってみて楽器って難しいんだなと思いました」
シン・ヒョンスン「やはり僕も、ダンスもたくさんやらなければならないし、歌ってギターを弾く必要があったのでかなり心配していました。徹底的に準備をするには時間がなかったので、与えられた時間と状況の中でベストを尽くそうと、撮影のない日も練習をしていました。ドグクはアイドルのレビとしての姿も大切なので、撮影する前に撮った写真を見ながらアクセサリーやルックスについてヘアメイクチームの方とも相談しました。ちょっと顔に金箔をつけてみたり、ヘアスタイルもエクステンションをつけたりなどしながらいろいろと工夫をして作っていきました」
ドラマでの歌唱シーンに初挑戦!「二人で楽曲作りをする瞬間のケミストリーを見せたかった」
――先ほどキム・ヒャンギさんが楽器の練習についてお話しされましたが、このドラマは歌もキーポイントですね。お2人ともドラマで初めて歌唱シーンを披露されたそうですが、どのようなことに気をつけて演じられましたか?
キム・ヒャンギ「歌唱シーンの撮影では音楽とリズムが大切ですし、編集の時に音楽と口の動きが合っていないといけないので、実際に音楽を流しながら口を合わせて演技をしていました。サウンドはポストプロダクションなどでも編集ができますが、歌う時の表情や感情は現場で演じている時にしか出せません。2人で音楽を作るシーンでも、その瞬間だけに醸し出されるケミストリーを見せたかったです」
シン・ヒョンスン「劇中に流れる歌というのはただ聞き流せるようなものではなく、ハンジュとドグクの関係を語る歌が多いので、歌詞も大事なんです。2人は初めて出会った時どんな気持ちだったのか?その後どんな感情を持ったのか?そしてこの歌を通してどんなことを相手に伝えたいのか?その歌で相手に気持ちを伝えるという意味も込められていましたので、僕も歌唱シーンには相当気を遣いました」
――ケミストリーと言えば、ドグクの歌をハンジュが聴き入るシーン(第3話)がとても感動的でした。
キム・ヒャンギ「ありがとうございます!おっしゃる通り、感情を表現するという点でとても大切な場面だったと思います。ハンジュが瞬間的に熱い気持ちになるようなシーンだったので、シン・ヒョンスンさんと撮影前になにか話し合ったりするよりも、本番で感情を作ろうと思いました。リハーサルの時も、本番で自分の気持ちが動いたらそれが正直な気持ちだと思ったので、できるだけ気持ちを押し殺してあまり感情を高めず臨みました」
シン・ヒョンスン「あのシーンはキム・ヒャンギさんの感情作りの邪魔になってはいけないとすごく心配していたんです。僕が感動させて泣かせようと思ってできるものでもないですからね。淡々と歌っているドグクを見たハンジュが自分のことを振り返り、癒しを感じ取ってくれるというシーンなので、僕としてはあえて静かに歌っているのです。ただ、それをどう伝えたらいいのか悩んでいました。キム・ヒャンギさんがおっしゃったように、打ち合わせをして合わせようとするのではなく、とにかく本番勝負で、どんなふうに気持ちが動くのかが大事だと思っていました」