ナポレオンを翻弄した妻役に抜擢!タフガイたちにひけをとらないヴァネッサ・カービーの存在感
クールビューティーとして世界中から愛されるイギリス人女優のヴァネッサ・カービー。ひとクセある個性的な演技が印象的な彼女の新たな代表作がApple Original Films『ナポレオン』(公開中)だ。名匠リドリー・スコットが『グラディエーター』(00)以来のタッグとなるホアキン・フェニックスを主演に迎えて描く超大作で、カービーは英雄ナポレオン・ボナパルトを翻弄した妻を妖艶に演じている。ということで、ここではタフガイたちにひけをとらない存在感を放つヴァネッサ・カービーに注目してみたい。
Netflixのドラマシリーズ「ザ・クラウン」でブレイク!
舞台女優として長らく活動してきたカービー。ブレイクのきっかけとなったのが2016年にNetflixで配信スタートとなったドラマシリーズ「ザ・クラウン」だ。すでに6シーズン目に突入する人気シリーズのシーズン1と2で、彼女はイギリスの女王エリザベス2世の妹であるマーガレット王女を演じた。
16歳離れたタウンゼント大佐との恋を大反対され、皇室スキャンダルとして愛する人と離ればなれにされてしまったマーガレット王女。カービーは「それまで演じたどのキャラクターよりも気に入っていたので、大勢の方に観ていただいて嬉しい」と演じた役柄について振り返っているが、姉の陰に隠れた存在だった王女が抱える鬱屈の輪郭をくっきりと描きだし、2018年の英国アカデミー賞(テレビシリーズ)で助演女優賞に輝いた。
アクション映画でスター街道まっしぐら!『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』『ワイルド・スピード スーパーコンボ』
そしてドラマの成功により世界的大ヒットアクションシリーズに参加することになったカービーは、スター街道をまっしぐらに突き進んでいく。
『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(18)は、トム・クルーズがIMF(Impossible Missions Force:不可能ミッション部隊)のスゴ腕エージェントであるイーサン・ハントに扮する人気スパイアクションシリーズの第6弾。盗まれたプルトニウムを回収するというミッションについていたハントらIMFチームは、回収目前に何者かにブツを奪われてしまいまたもや窮地に陥る。
「ザ・クラウン」を観たクリストファー・マッカリー監督からの熱烈オファーによって役を得たカービーは、謎の人物ジョン・ラークにプルトニウムを売ろうとする武器仲買人のホワイト・ウィドウを演じた。彼女は闇取引に通じるウィドウを、不敵な笑みを浮かべつつどんな相手にも物怖じしないタフな人物として表現。シリーズ第7弾『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』でも同役をクセ強めに演じ、強烈なインパクトを放った。
また、大ヒットシリーズ「ワイルド・スピード」のスピンオフである『ワイルド・スピード スーパーコンボ』(19)では、本格的なアクションに挑戦!シリーズよりDSS(アメリカ外交保安部)の元捜査官のルーク・ホブス(ドウェイン・ジョンソン)とMI6の元エージェントのデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)がメインキャラクターとして登場し、カーアクションはもちろんのこと手に汗握るスパイアクションが展開していく。
この作品ではショウの妹であり、殺人ウイルス“スノーフレーク”がテロ組織の手に渡ることを阻止するため、その身に注入するMI6のエージェントであるハッティ・ショウを体現。「子どもの頃から運動はあまり得意ではなかった」という彼女だが、二大アクション俳優のジョンソンとステイサムに負けず劣らずの切れ味鋭いアクションで魅せてくれた。