亀梨和也、主演映画『怪物の木こり』公開に喜び「一緒に育ててくれたらうれしい」恋愛観も告白!
2019年の第17回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作を実写映画化した『怪物の木こり』の公開記念舞台挨拶が12月2日に丸の内ピカデリーで開催され、亀梨和也、菜々緒、吉岡里帆、三池崇史監督が登壇した。
亀梨が、目的のためには殺人すらいとわない冷血非情なサイコパスを演じた本作。怪物の仮面を被り、人間の脳を奪い去る連続猟奇殺人事件が発生。次のターゲットとして狙われた弁護士の二宮彰(亀梨)が、怪物との対決に挑みながら驚愕の真相に辿り着く様を描く。いよいよ公開を迎え、登壇者陣もSNSの感想をチェックすることもあるという。亀梨は「『サイコパスにこんなに泣かされるとは』『こんなに人間ドラマの作品だったのか』という感想もあった」とコメント。「今日、皆さんは観終わったということで。涙とかもきっと流していただいた方もいらっしゃると思うんですが、こんなにおきれいな顔をしているので。メイク直しを済まされているのか、もしくは泣けなかったのか」と上映後の会場を見渡して、大きな笑顔。舞台挨拶冒頭から、大いに会場を盛り上げていた。
意外な展開の連続で、驚愕のクラマックスへと辿り着く本作。普段、サスペンス作品で犯人を当てられる確率は「半々くらい」だという亀梨は、「僕、25年も芸能界にいるので。映像作品とかでいうと、キャスティングの並びや配役で『だいたい、この人かな』という見方をしてしまう。そういう癖が若干ついてしまった。よくない傾向だなと思います。曲がった見方をしてしまう」と苦笑い。とはいえ本作は「話が進むにつれて『この人かな?』『この人かな?』と思わされる」とアピールし、「三池監督の手腕に翻弄されながら楽しんでもらいたい」と力を込めた。吉岡も「せつないし、心に残る作品」、菜々緒も「いままでにない側面がある。どの人も裏切られるというようなエンディングで、衝撃がある」と同調していた。
また主人公がサイコパスであることにちなみ、「サイコパス男子、サイコパス女子は恋愛対象としてアリ?」という質問に答えるひと幕も。亀梨は「好きになった方がもしサイコパスだったら、しょうがないなと思う。だって好きなんだもん。どうにか成立させたいじゃない」と答え、これには吉岡が「男前ですね」と絶賛。亀梨は「人って、お付き合いをして時間が経過していくと見えてくるものもある。『素敵だな』と思ってお付き合いをして、時間が重なって、相性とかもいろいろと変化していく。付き合って(相手が)サイコパスだったら、どうにかしますよ」と続け、菜々緒も「ですって…。皆さん、聞きました?」と亀梨の発言に魅了された様子。
一方の菜々緒は「一緒にいる人に同調してしまう。穏やかな人といると穏やかになるし、イライラしている人といると、イライラしちゃうじゃないですか」と相手がサイコパスだと困ると思いを巡らせたが、亀梨は付き合う人によってファッションが変わる人もいると分析。「自分は変わらない。相手が変わるケースはあるかもしれない」と続けると、吉岡が「変えさせちゃうんだ」とツッコミ。亀梨は「まあね」とニヤリとして、周囲の笑いを誘っていた。その吉岡は、「ノー」とサイコパスは恋愛対象にならないと判断。「違和感を感じて、疑心暗鬼になってしまう。私は上手にお付き合いできないと思う。いろいろなことにメッセージ性を感じてしまうんです。私は嫌なことが起こった時にも、メッセージ性を感じてプラスに変換するという技を持っていて。きれいな服を着てきました、破れましたとなると、なにかメッセージがあるなと。命の危険が迫っているから、気をつけたほうがいいというメッセージなんじゃないかなと思う。そういう一面がある。それが吉岡です」と自己紹介して、再び観客は大笑い。亀梨は「それはリズムです」とプロモーション活動で出演した番組で話したという“リズム論”を引き合いに出して、会場を沸かせていた。
またこの日は、主題歌となった「深海魚」を手掛けたSEKAI NO OWARIのSaoriからメッセージが到着する場面もあった。「今回主題歌を作らせていただけることになり、とても光栄に思っております。サイコパスな登場人物ばかり出てくる今作品は、目を離せない展開が魅力ですが、特に亀梨さんの瞳の動きは誘い込まれるような恐ろしさがあり、映画館で見たらより一層怖いだろうなあ…と思います」とゾクゾク感を味わったというSaoriからのメッセージが代読されると、亀梨は「本当にステキな楽曲をいただいた。この作品にリンクするところが非常にある曲。エンドロールですごく高揚したことを覚えています」としみじみ。「観た感想に正解、不正解はありません。一緒に育てていってくださったらうれしい。一度観てある程度、把握したところで、二度目を観るとまた違った感覚に陥ることができる作品。お時間がありましたら、いや、お時間がなくても、ぜひ劇場に足を運んでいただきたい」と呼びかけていた。
取材・文/成田おり枝