役所広司「アカデミー賞みたい!」『窓ぎわのトットちゃん』初日舞台挨拶でトットちゃん役大野りりあなの感謝のスピーチに感心|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
役所広司「アカデミー賞みたい!」『窓ぎわのトットちゃん』初日舞台挨拶でトットちゃん役大野りりあなの感謝のスピーチに感心

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役所広司「アカデミー賞みたい!」『窓ぎわのトットちゃん』初日舞台挨拶でトットちゃん役大野りりあなの感謝のスピーチに感心

アニメーション映画『窓ぎわのトットちゃん』(公開中)の初日舞台挨拶が12月8日、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて開催され、大野りりあな、小栗旬、杏、滝沢カレン、役所広司、八鍬新之介監督が登壇した。

【写真を見る】トットちゃん役大野りりあなのコメントにたじたじの役所広司、小栗旬
【写真を見る】トットちゃん役大野りりあなのコメントにたじたじの役所広司、小栗旬

黒柳徹子が自身の子ども時代を綴った世界的ベストセラーをアニメーション映画化した本作では、好奇心旺盛でお話好きな小学1年生のトットちゃんが、恩師となる小林校長先生と出会い、子どもの自主性を大切にする自由でユニークな校風のもとでのびのびと成長していく姿を描く物語。主人公のトットちゃんを大野が、トットちゃんが通うトモエ学園の校長、小林先生役を役所が、トットちゃんのパパ役を小栗、ママ役を杏、担任の大石先生役を滝沢カレンが担当している。

主人公トットちゃん役の大野りりあな
主人公トットちゃん役の大野りりあな

映画は公開日ギリギリまで作業が続いていたという。制作のラストスパートを振り返り、八鍬監督は映画でも流れる黒柳の「本当にあったお話です」という言葉がスタッフを支えてくれたと話し、「この映画をきっかけに改めて平和について考えてもらえたら嬉しいなと思います」と呼びかけた。

トットちゃんの恩師、小林校長先生役の役所広司
トットちゃんの恩師、小林校長先生役の役所広司

黒柳の恩師、小林先生役の役所は「こんな先生がいたら、子どもたちが学校に行くのが楽しくなる。僕も学校があまり好きじゃなかったので、自分が憧れる先生をイメージしながら演じました」と役へのアプローチを明かした。黒柳の父の声に似ていることがオファーの理由だった小栗は「黒柳さんにそう言ってもらえたのだから…」と自信を持って演じたとちょっぴり恥ずかしがりながら笑顔を見せていた。トットちゃんの母役を演じた杏は、「チョッちゃん(黒柳の母、黒柳朝は有名なエッセイスト)は徹子さん以上にユニークな方ですが、この映画においてはトットちゃんを見守る面が出ているので、そこを大事にしながら演じました」と本作での立ち位置に触れながら優しく微笑んでいた。

トットちゃんのパパ役の小栗旬
トットちゃんのパパ役の小栗旬

滝沢は「家族全員、徹子さんが大好き。憧れの方のたどってきた物語に入らせていただくことにはどうしようという気持ちでいっぱいでした。嬉しいというより先にどうしよう、って」と憧れていたからこそ戸惑いがあったとも話しやたが「家族全員喜んでいます。喜ばない人はいないです」と滝沢らしいコメントで笑わせた。

トットちゃんのママ役の杏
トットちゃんのママ役の杏

大野は5歳の頃からトットちゃんに憧れていたという大野は映画の見どころについて「トットちゃんの話を小林先生がずっと聞いてくれたところ。いい先生だと思ったし、トットちゃんはいい子だと頭をなでなでしてくれるところが好きです」と話し、自分も役所に頭を撫でてほしいとおねだりする場面も。役所が該当シーンを再現すると「夢が叶いました!」と弾ける笑顔を見せていた。

トットちゃんの担任、大石先生役の滝沢カレン
トットちゃんの担任、大石先生役の滝沢カレン

イベント終盤には黒柳からキャストへ向けたメッセージが代読された。大野が「5歳の頃から憧れだった徹子さんの声ができて幸せです」と涙を浮かべる。「私も将来、徹子さんみたいに世界を変えられるようなすてきな女優さんになりたいです」と夢を語り、最後の挨拶でも「友情の大切さ、親子関係、戦争がどれだけ辛くて寂しいことなのか、いろいろなメッセージが込められているので、世界中のいろいろな方に観てもらえたらいいなと思います」としっかりアピール。さらに、黒柳、共演者、映画制作スタッフ、事務所、学校や塾の友達など、自身を支えてくれた人たちの名前を挙げ、「いつもサポートしてくれてありがとうございます」と感謝の言葉もしっかり伝える大野の姿に、大人キャストも感心の様子。


大野のしっかりしたコメントに終始感心していた
大野のしっかりしたコメントに終始感心していた

役所は「まるでアカデミー賞のあいさつのようなあいさつで」と目を細めながら、「このタイミングで映画が公開されたことは運命的なこと。徹子さんの(平和への)思いが伝わっている気がします。いまの世界について話し合うきっかけになるような要素が詰まっている映画です。もし、映画を気に入ったらいろいろな人に伝えてください。黒柳さんも喜ぶと思います」と呼びかけ、イベントを締めくくった。

取材・文/タナカシノブ

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