“和太鼓”も使用!『ウィッシュ』冒頭を飾る楽曲「ようこそ!ロサス王国へ」の制作秘話とは
ウォルト・ディズニー・カンパニー創立100周年の記念作となるアニメーション映画『ウィッシュ』が公開中だ。このたび、本作の冒頭に登場する楽曲で、物語へと瞬時に観客を引き込む「ようこそ!ロサス王国へ」の特別映像が解禁となった。
『アナと雪の女王』(13)のスタッフ陣が贈る『ウィッシュ』の主人公は、どんな願いも叶う魔法の王国の驚くべき真実を知ってしまったアーシャ。ある日、すべての“願い”が魔法を操る王様に支配されているという衝撃の真実を知ってしまった彼女は、みんなの願いを取り戻したいと星に願う。
公開前から大きな注目を集めた本作は、初日公開3日間で興行収入が6億1200万円、43万人の動員を突破する大ヒットを遂げ、週末興行収入No.1スタートを切った。10~20代の女性グループやカップル、ファミリー層など幅広い観客が劇場を賑わせ、公開直後からSNSでは、「ストーリーも曲も映像もオマージュも最高すぎた」「ディズニー100周年の年に生きててよかった」など、ディズニー100年の歴史がつまった物語やオマージュの数々に「人生でなんらかディズニーに触れた人であれば観るべき映画」といった絶賛のコメントが相次いだ。
ディズニー・アニメーションにおいて、物語の冒頭に登場する楽曲というのは、物語の世界観や設定が歌詞に盛り込まれるなど、作品の中でも特に重要な楽曲となっている。これまでにも、『美女と野獣』(91)の、本の世界に憧れる主人公のベルを街の住民が“風変り”な女の子と認識していることがわかる「朝の風景」や、『塔の上のラプンツェル』(10)の、長らく塔で生活をしているラプンツェルが、外の世界に憧れている様子が綴られた「自由への扉」。また『ミラベルと魔法だらけの家』(21)では、主人公のミラベルが、“魔法のギフト(才能)”を持っているマドリガル家について紹介をする「ふしぎなマドリガル家」など、様々な名曲が作品の冒頭に設けられてきた。
そして『ウィッシュ』の冒頭を飾るのは「ようこそ!ロサス王国へ」だ。この楽曲は、願いが叶うというロサス王国を訪れた人々へ、アーシャが王国の魅力を伝える内容となっている。実際にフラメンコ振付師によって作り上げられたダンスが王国の陽気な雰囲気とマッチし、アーシャと人々が共に踊って歌う姿は、観客を本作の世界に誘ってくれる。
今回解禁となったのは、そんな「ようこそ!ロサス王国へ」の裏側を垣間見ることができる特別映像だ。本作でアーシャ役を務めたアリアナ・デボーズが歌に合わせて踊っていた部分が、本編でのアーシャのダンスに活かされているという裏話や、実際にダンサーが振り付けを踊る様子に加え、オーケストラでの演奏シーンでは、なんと日本の和太鼓が登場!作品のワクワク感が一層高まるこの楽曲に日本の伝統的な楽器も一役買っていたようだ。
SNSでも、「正直一番好きな楽曲」「とっても楽しい楽曲で中毒性がある」「頭の中でのループが止まらない、“だってここはロサス”のリズムが気持ちよすぎ」などと投稿されるなど、この楽曲に夢中になっている観客も続出中だ。是非大きなスクリーンと最高の音響で改めて「ようこそ!ロサス王国へ」の楽曲や世界観を楽しんでみてはいかがだろうか。
文/山崎伸子