『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』が北米で返り咲きV!2023年に興収1億ドルを超えた作品は何本あった?

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『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』が北米で返り咲きV!2023年に興収1億ドルを超えた作品は何本あった?

2023年最後の週末となった12月29日から31日の北米興収ランキングは、『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』(日本公開中)が2週ぶりに首位返り咲き。公開13日目の12月27日に累計興収1億ドルの大台に突入した同作は、週末3日間で前週比124.5%の成績を叩き出し、年末年始はデイリー興収1位を保ったまま駆け抜ける。さらに公開21日目の1月4日には累計興収1億5000万ドルに到達したようだ。

年明けには累計興収1億5000万ドルに到達!『チャーリー〜』に追いつくことができるか
年明けには累計興収1億5000万ドルに到達!『チャーリー〜』に追いつくことができるか[c]Everett Collection/AFLO

参考までに、『チャーリーとチョコレート工場』(05)は公開9日目に1億ドル、同18日目に1億5000万ドルに到達している。『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』は年末年始という書き入れ時の恩恵をフルに受けることができたとはいえ、両者の差は着実に詰まりつつあることがわかる。ここから先の時期はビッグタイトルの公開も少なく、『チャーリー〜』の北米最終興収2億645万ドルを追い抜く可能性も充分に残されている。

この『ウォンカ』をはじめ、上位作品の多くがクリスマス直前週末となった前週よりも興収を伸ばすか少ない下落率にとどめることに成功。2週連続で3位となったイルミネーションの新作アニメ『FLY!/フライ!』(3月15日日本公開)は前週比136.6%、ワンランクダウンで5位となったラブコメ『Anyone But You』も前週比145.9%と大きな伸びを見せた。

『アクアマン/失われた王国』は前週比66%の興収で2位に!
『アクアマン/失われた王国』は前週比66%の興収で2位に![c]Everett Collection/AFLO

そのなかで、前週1位スタートを飾った『アクアマン/失われた王国』(1月12日日本公開)は前週比66%の興収を記録。アメコミ作品は特に初動に偏る傾向が強く、1週目から2週目にかけて大幅に興収が下落することが近年では常態化していた。初動の3分の2の興収を保てたのは、DC作品としては前作『アクアマン』(18)以来。年末年始の恩恵か、あるいは初動で伸びあぐねたことが功を奏したのか。いずれにしても近日中には累計興収1億ドルに届くことだろう。

一方、クリスマス当日に異例の月曜日公開に踏み切った『カラーパープル』(2月9日日本公開)は、週末3日間で1173万ドルの興収を記録して4位にランクイン。初日にはデイリー興収1位を獲得する好スタートを切ったものの、それ以降の平日では他の作品の後塵を拝する結果に。それでも累計興収は5000万ドル到達目前。ここから本格化する賞レースで存在感を発揮すれば、息の長い興行を見込めるはずだ。

【写真を見る】2023年の年間興収ナンバーワンはやっぱり"あの映画"!夏公開からまだまだロングラン中
【写真を見る】2023年の年間興収ナンバーワンはやっぱり"あの映画"!夏公開からまだまだロングラン中[c]Everett Collection/AFLO

すっかりワーナー作品の話題でもちきりとなった年末年始。2023年の年間興収ランキングを制したのも、ワーナー作品の『バービー』(23)であった。公開から24週が経過した現在もロングランが続いており、年末の時点で北米累計興収6億3600万ドルほど。北米歴代興収ランキングでは、11位に浮上した9月以降順位が変わっていないが、10位の『ジュラシック・ワールド』(15)との差は1700万ドル。オスカーでの活躍も期待されており、再拡大上映されることがあれば逆転も可能だろう。


ちなみに年間で興収1億ドルを突破した作品は24本(うち2022年に公開された作品は2本)。毎年30本前後あったものがコロナ禍で大幅に減少したことは言うまでもなく、20本を超えたのは2019年以来4年ぶり。長く続いていたストライキの影響でビッグタイトルの公開スケジュールの見直しが相次いでいるが、2024年にはどんなヒット作が生まれるのか。引き続き北米の映画興行の動向に注目していきたい。


文/久保田 和馬

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