半田健人「仮面ライダー555」新作映画完成に感謝「新たな『ファイズ』の出発点として愛して!」
テレビ放送から20周年を迎えた「仮面ライダー555(ファイズ)」の新作Vシネクスト『仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』(2月2日公開)の完成披露舞台挨拶が1月14日、新宿バルト9にて開催され、仮面ライダーネクストファイズ/乾巧役の半田健人、園田真理役の芳賀優里亜、仮面ライダーカイザ/草加雅人役の村上幸平、スネークオルフェノク/海堂直也役の唐橋充、北崎役の藤田玲らが田崎竜太監督と共に登壇し、映画の完成をお祝いした。
キャスト陣がステージに姿を見せると、会場のあちこちから「おかえり!」の声が飛ぶ。観客の熱烈な歓迎に「ただいま!」と笑顔で手を振るキャストたち。20年ぶりの新作について半田は「20年前の自分に(映画が実現することを)教えられるものなら、教えたい」と興奮気味に挨拶。20周年を記念してなにかをやりたいというのはキャストたちからのアイデアだったそうだが、実現したことについては「僕たちの力じゃない。皆さんがファイズを応援してくれた結果です。皆さんの力が作った映画だと思います。ありがとうございます」と感謝の言葉に力を込めた。
「楽しかったですか?」と会場に問いかけた村上は、観客からの割れんばかりの拍手に満面の笑みを浮かべ、「いま、夢のような場所にいます。タイムマシンがあったら20年前に嫌われていた草加に(20年後)愛されるキャラクターになると伝えたいです」としみじみ。「俺のことを好きにならない人間は?」とおなじみのセリフで呼びかけ、観客が「邪魔なんだよ~」と応えるなど、息ぴったりのコールアンドレスポンスで、イベントを盛り上げていた。
「まさかこのチームで新作を届けられるなんて、当時は1ミリも思っていませんでした」と話す芳賀に、半田が「少しは思っていたと言ってもいいんじゃない?」とツッコミを入れる場面も。ニヤリとした芳賀は「本当にまったく想像していなくて…。応援してくださった皆さんに見せてもらった夢の続きだと感謝しています」と深々とお辞儀をして感謝の気持ちを伝えた。
「この20年間、深爪とささくれに悩まされ、唇の乾燥にも打ち勝ちなんとかここに立っています」と語り始めた唐橋に、会場は大爆笑。観客の反応に笑顔を見せながら「最後、中野サンプラザで号泣して以来の(『ファイズ』としての)お客様の前なので、いま、泣かなきゃいかんのかなーと思っています」と語る唐橋に、MCから「久しぶりの唐橋節が聞けて大感激です!」とのコメントが飛び、会場は笑い声と拍手でいっぱいになった。
「中野サンプラザで締めくくって、役者を辞めた方や他界された方もいます」と当時の制作チームに触れた藤田は「このメンバーでここに立つことにより、みんなの思いをいま一度感じました。こんな素晴らしい機会をいただけて夢のような時間です。みなさんおかげです」と感謝の言葉を並べていた。
田崎監督は「俳優部からの『なにかやりたい』で始まった企画で、みんなの熱があってこそ成立した企画です。そこに関しては本当にお礼を申し上げたい」と改めて感謝。集結したスタッフ、キャストについて「我々古参だけではなく、『ファイズ』を観ていましたという人、『ファイズ』ならやってみたいという人が集まってくれました。ファイズを愛する熱に支えられた映画だと思います」と制作チームにも感謝していた。
制作スタッフだけでなく、出演者にも若い世代が参加している本作。半田は他のライダー作品に出演時を振り返り「後輩のライダー君を相手に移動車のなかでしゃべりまくってしまったことがあって…」と反省したことを明かし、本作では「若い子には若い子の時間がある。訊かれたら答えるような感じにしていたので、今回、実はあまり話をしていなくて」と残念そうにしながらも、「その分、『ファイズ』の面々との絆を深める時間にしていました」とニッコリ。さらに最後の挨拶では「この映画はただの同窓会映画ではなく、新たな『ファイズ』の出発点として、これから5年、10年、20年と愛してくれるきっかけにしてくれるとうれしいです」と呼びかけ、愛と熱量たっぷりのイベントを締めくくった。
取材・文/タナカシノブ
※田崎竜太監督の「崎」は「たつさき」が正式表記