宮崎あおい、「魔女の宅急便」作者・角野栄子に「ラブレター書いた」と告白!「角野さんみたいな大人になっていけたら」と羨望の眼差し

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宮崎あおい、「魔女の宅急便」作者・角野栄子に「ラブレター書いた」と告白!「角野さんみたいな大人になっていけたら」と羨望の眼差し

「魔女の宅急便」の作者として知られる児童文学作家、角野栄子の日常に4年にわたり密着したドキュメンタリー映画『カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし~』の初日舞台挨拶が1月26日に角川シネマ有楽町で開催され、角野栄子、語りを担当した宮崎あおい、宮川麻里奈監督が登壇した。

『カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし~』の初日舞台挨拶が開催された
『カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし~』の初日舞台挨拶が開催された

カラフルなファッションと個性的な眼鏡がトレードマークで、鎌倉の自宅では自分で選んだ「いちご色」の壁や本棚に囲まれて過ごしている角野。本作では、5歳で母を亡くして、戦争を経験、結婚後24歳でブラジルに渡り、34歳で作家デビューするなど波瀾万丈な人生を歩んできた彼女に密着。いまもなお夢いっぱいな物語を生みだす秘訣に迫っている。登壇者陣は、「いちご色」を取り入れたファッションで登場した。

「魔女の宅急便」の作者として知られる児童文学作家、角野栄子
「魔女の宅急便」の作者として知られる児童文学作家、角野栄子

2020年から2022年にかけてNHK Eテレにて全10回にわたり放送された同名番組を基に、新たに撮影、再編集し映画化したもので、宮崎はレギュラー番組に続いて映画でもナレーションを担当した。この日が初対面だという角野と宮崎。「すごくきれいなナレーションをつけていただいた」と感謝した角野は、「本当にかわいい」と宮崎を見てにっこり。「かわいいというより、キュート。キュートでスマートな方」と印象を吐露した。宮崎は「控え室に入った瞬間に、『本物の児童文学作家の角野栄子さんだ!』という衝撃があった。ずっとテレビで拝見していたので、本物の角野さんだという気持ちが大きかった」とファン心理をあふれさせていた。

ナレーションを担当した宮崎あおい
ナレーションを担当した宮崎あおい

本作で映画監督デビューを果たした宮川監督は、角野に惚れ込み「ラブレターのようなつもり」で作品をつくりあげたとコメント。監督をはじめ、制作陣の視点から語られた映画は、彼らが角野に寄せている愛がたっぷりと込められている。宮崎も同じ気持ちを抱いていたそうで、「私も角野さんにラブレターを書いたことがある」と告白。ドキュメンタリーで映しだされる角野の姿を見て「なんてステキなんだろうと思った」と声を弾ませた宮崎は、「角野さんのことが好きすぎると思って。『大好きです』とお手紙を書かせていただいた。角野さんが好きだという気持ちは、監督や皆さんと一緒。映画は、その想いでナレーションさせていただきました」と明かす。宮崎からのラブレターを受け取った角野は「すごく字がおきれいなの」と目尻を下げながら、「いただくとは思っていなかったので、びっくりしました。身に余る光栄。魔法みたいな手紙でした」と喜んでいた。

宮崎あおい「大好き!」と角野栄子に羨望の眼差し
宮崎あおい「大好き!」と角野栄子に羨望の眼差し

角野は、元旦に誕生日を迎えて今年で89歳になった。司会から「89歳になった自分はどのような暮らしをしていると思うか」と尋ねられた宮崎は、「私の祖父母のことを考えると、89歳、90歳くらいの時に、孫たちとしては一緒に旅行に行きたいので、『誕生日だから、ディズニーランドに行こう』と誘ってディズニーランドに行ったりしていた。自分が89歳になった時にできるかなと思うと、祖父母は大変だったのかなと思ったりする」と思いを巡らせつつ、「角野さんにお会いすると、本当にお元気。角野さんみたいな大人になっていけたらいいなって。ステキな目標になるなと思います」と憧れの存在になった様子。「ものづくりに関わって、みんなで時間を過ごして、それを誰かに届ける作業が好き。ものづくりに関わっていたいたいなと思います」と展望を口にした。

本作で映画監督デビューを果たした宮川麻里奈監督
本作で映画監督デビューを果たした宮川麻里奈監督

またタイトルにとなんで、「自分を魔女に例えると?」という質問が上がるひと幕も。晴れ女で撮影期間もその力を大いに発揮していたという角野は、「お天気くらいかな」とにっこり。宮崎は「ポジティブな魔女です。基本的に前向きにしか物事を考えない。そのおかげでいつも楽しくて、ご機嫌に生活できている」と充実の日々を明かす。「私は、魔女に憧れる普通の人間」と笑った宮川監督は、「スタッフがみんなさみしがっている。『もう角野さんの映像をつなげないと思うと、さみしいです』と言っていた。『カラフルな魔女2』、いかがでしょうか」と早くも続編を望み、大きな拍手を浴びていた。


最後に角野は、「すばらしい映画をつくっていただいた」と改めて感謝。「また新しい扉が開いたかなという気がして。なにか楽しいことが起きるんじゃないかと期待しております」とこれからの生活に胸を躍らせ、「私の魔法にかかったつもりになって、楽しくご覧いただきたいと思います」と笑顔を見せていた。

※宮崎あおいの「崎」は「たつさき」が正式表記

取材・文/成田おり枝

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