「柱稽古編」に向け物語はますますヒートアップ!鬼舞辻無惨、上弦の鬼たちとの戦いで“カギ”となり得る3つのキーワードに迫る

コラム

「柱稽古編」に向け物語はますますヒートアップ!鬼舞辻無惨、上弦の鬼たちとの戦いで“カギ”となり得る3つのキーワードに迫る

痣の発現

「刀鍛冶の里編」で印象的だったのが、霞柱の時透無一郎(声:河西健吾)と恋柱、甘露寺蜜璃(声:花澤香菜)にそれぞれ発現した不思議な痣。炭治郎の額にも痣があるが、これは生まれつきのものではなく、かつて弟が火鉢を倒した際、弟を庇ってできた火傷の痕。最初は薄い色だったこの傷痕は、最終選別でのケガのあとに濃い色に変わり、その後、上弦の陸・妓夫太郎(声:逢坂良太)の頸を斬ろうと渾身の力を出した際、くっきりとした炎のような形の痣へと一時的な変化を見せた。

記憶を失っていた無一郎が玉壺との戦闘中、亡き双子の兄が死ぬ間際に残した「無一郎の無は“無限”の“無”。お前は自分ではない誰かのために無限の力を出せる、選ばれた人間なんだ」という言葉を思い出し、全身に力がみなぎった時に、額と両頬に痣を出現させている。このあとの無一郎は、深手を負っているとは思えないほど、急激に強さを増し、玉壺を一人の力で打ち倒す。

記憶を取り戻し、痣を発現させた時透無一郎
記憶を取り戻し、痣を発現させた時透無一郎[c]吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

蜜璃も、半天狗の分裂体である憎珀天(声:山寺宏一)との戦いで、自身のパワーを高めるため、心拍数を上げて、血の巡りを速くするように努めた結果、首もとに花のような独特な紋様の痣を発現させる。炭治郎、無一郎、蜜璃の3人の痣は、どれも上弦の鬼との戦いで追い詰められた末、想像を超える戦闘能力を発揮した時に浮かび上がっているのが特徴だ。

憎珀天との戦闘中に痣を発現させた甘露寺蜜璃
憎珀天との戦闘中に痣を発現させた甘露寺蜜璃[c]吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

思い返せば、これまで上弦の鬼たちが無惨の細胞の記憶として見ていた耳飾りの剣士の額にも、炭治郎と同じような痣があった。果たして剣士と炭治郎たちの痣にはどのような関係があるのか?炭治郎に遺伝する“先祖の記憶”として話に出てきた、戦う時に赤く変化する刀、“赫刀”とはいったいどんなものなのか?そして、無惨にねらわれる禰豆子の運命は―?ここで紹介したキーワードに注目しながら、これから始まる炭治郎たちの物語の新章を楽しんでほしい。


※禰豆子の「禰」は「ネ+爾」が正式表記
※煉獄杏寿郎の「煉」の漢字は「火+東」が正式表記
※鬼舞辻の「辻」の部首は「いってんしんにょう」が正式表記

文/石塚圭子

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