『マダム・ウェブ』ダコタ・ジョンソンが語る、“ビジョン”と“現実”の演じ分け「揺るぎない個性を発揮できた」
「若い女性たちが共感してくれたらうれしいです」
本作でメガホンをとったのは、マーベルのドラマシリーズ「ジェシカ・ジョーンズ」を手掛けたS・J・クラークソン監督。ヒーロー作品に精通した彼女の率いる現場には、これまで様々な監督たちと仕事をしてきたジョンソンも大満足だったようで「彼女のことを心底信頼できると感じました。とてもすばらしい監督で、自分が目指していることをやるにはどうしたらいいか、それをきちんとわかっていることがとても心強かったです」と称賛の言葉を送る。
そして「S.J.は私がキャシーの“ビジョン”と“現実”を区別するのをうまく手助けしてくれました。私は演じる上で控えめに表現することが多いのですが、普段は現実的だと感じられないようなことにも大きなリアクションをするようにとS.J.は促してくれたのです。そのおかげで、キャシーの揺るぎない個性を発揮できたと感じています」。
また、劇中では未来を予知する能力の演出として、“予知した失敗”と“現実”の2パターンを演じ分けていく。「自分の心の中になにかが起こっているような、あるいは自分がおかしくなってしまったような、なにかが間違っているような、そんな感覚を抱いていることをとても意識しながら演じていました」と語るジョンソン。「彼女がパワーを制御できるようになるまでは、とても内的な出来事です。劇中で注目してほしい点を強いてあげるならば、彼女がいかにそのパワーを経験していくのかという過程でしょうか」。
最後にジョンソンは「キャシーのパワーは強大です。彼女は変化を起こすことができますし、未来を見て、結果を変えるための決断や選択ができるのです。それってとてもパワフルなことですよね」と改めて自身の演じたキャラクターの魅力を熱弁。「スーパーヒーロー映画を新鮮なかたちで解釈した、現実に即した作品です。一番強い自分を発見したいということに、若い女性たちが共感してくれたらうれしいです」と期待感をあらわにした。
構成・文/久保田 和馬