ソウル、Facebook、そしてニューヨーク…12年周期でめぐり逢う2人の“運命”を切り取る『パスト ライブス/再会』場面写真が公開
第95回アカデミー賞を席巻した『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(23)など数々の傑作を送りだすA24と、韓国のCJ ENMが共同製作を務め、第96回アカデミー賞で作品賞と脚本賞の2部門にノミネートされている『パスト ライブス/再会』(4月5日公開)。このたび本作から場面写真が解禁された。
ソウルに暮らす12歳の少女ノラ(グレタ・リー)と少年ヘソン(ユ・テオ)。2人はお互いに恋心を抱いていたが、ノラの海外移住によって離れ離れになってしまう。12年後、24歳となりニューヨークとソウルでそれぞれの人生を歩んでいた2人はオンラインで再会をはたすも、すれ違ってしまう。そして12年後。36歳になったノラは作家のアーサーと結婚。ヘソンはそのことを知りながらも、ノラに会うためにニューヨークを訪れる。
このたび解禁された場面写真は全部で4枚。12歳の頃のノラとヘソンがソウルの公園で遊んでいる姿と、24歳になりFacebookのメッセージをきっかけに再び連絡を取り合うようになった2人がオンラインの画面上で再会をはたす様子。そして36歳になり、ニューヨークの地でついに直接対面する再会の瞬間。12年周期で時と場所を超えて再会をはたす2人の様子が切り取られている。
本作で監督デビューを果たしたセリーヌ・ソン監督は「時間というものが、それぞれの人にどのように捉えられているのかを描きたかった」と、“時間”が本作のテーマのひとつであることを説明。あわせて「本当の人生を見ているようにこの映画を描きたかった。時に、12年があっという間に過ぎたかと思えば、そこに2分しか立っていなかったのに、永遠かのように感じることがあると思います。多くの人にとって、時間と場所はいつでも謎で、よくわからないまま通過してしまう。それが明確にわかるように描き、時間と場所が、いかにぶつかり合い、いかに人生に重くのしかかってくるのか」とも語っている。
すでに世界中の映画賞で243ノミネート82受賞(※2月19日現在)をはたし、全米の様々な有力メディアが2023年のベストムービー第1位に選ぶなど、幾多の名作が生まれてきたラブストーリーというジャンルに新たな1ページを刻む本作。是非とも映画館で、ノラとヘソンがそれぞれ歩んできた24年間と、その先に待つ運命に心奪われてほしい。
文/久保田 和馬