柴咲コウ&黒沢清がタッグを組んだオールフランスロケのリベンジ・サスペンス『蛇の道』6月公開決定
柴咲コウが主演を務め、黒沢清が脚本、監督を務める日仏共同製作の映画『蛇の道』が6月14日(金)から劇場公開されることが決定した。
本作は黒沢が監督を務め、哀川翔が主演した1998年公開の同名映画のセルフリメイク作品。第68回カンヌ国際映画祭で『岸辺の旅』(15)が「ある視点」部門、監督賞を受賞、第77回ヴェネツィア国際映画祭で『スパイの妻』(20)が銀獅子賞を受賞、今月開催された第74回ベルリン国際映画祭で新作『Chime』が上映されるなど、カンヌ、ヴェネツィア、ベルリンの世界三大映画祭を始め、長年にわたり世界から高い評価を得ている黒沢が、傑作の呼び声も高い同名映画を26年の時を超えて蘇らせる。本作について黒沢は「チャンスがあればもう一度映画化したいとずっと願っていました」とコメント。
主演の精神科医、新島小夜子役を演じるのは『Dr.コトー診療所』(22)、『君たちはどう生きるか』(23)、『ミステリと言う勿れ』(23)など話題作に立て続けに出演し、歌手としても活躍を続ける柴咲。他人の復讐に協力する謎に包まれた精神科医という難しい役どころを見事に演じている。一方、殺された娘の復讐に燃える男アルベール役を演じるのは、主演を務めた『レ・ミゼラブル』(20)が第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で審査員賞を受賞、フランス国内では米アカデミー賞にあたるセザール賞主演男優賞にノミネートされるなど、いまフランスで最も注目を浴びるダミアン・ボナール。全編フランスロケ、フランス語にて撮影され、撮影の約半年前から仏語のレッスンを受け臨んだという柴咲は今回の主演オファーについて「なぜ私なのだろう、フランス語も話せないのに」という驚きと同時に「黒沢清監督とお仕事がしたかったこと、それにプラスしてフランスや仏語に魅力を感じ、ずっと深く触れたかったという個人的な理由も絡み、前のめりでお引き受け致しました」と語っている。
黒沢はそんな柴咲について「彼女の鋭く妖しい眼差しと、野獣のような身のこなしが、この映画をオリジナル版にもましてミステリアスで深みのある作品に格上げしてくれました」と絶賛している。
オールフランスロケで撮影された息を飲むような美しい風景のなかで展開される壮絶な復讐劇。リベンジのはてに待つものは一体なんなのか。その答えはぜひスクリーンで確かめてほしい。