菅田将暉&黒沢清『Cloud クラウド』古川琴音、奥平大兼、岡山天音、荒川良々、窪田正孝出演決定!
菅田将暉が主演を務め、黒沢清が監督と脚本を手がける映画『Cloud クラウド』(9月公開)より、メインキャストが解禁。あわせて、キャラクター写真とコメントが公開された。
菅田と黒沢が初めてタッグを組む本作は、顔の見えない社会で拡散する、憎悪の連鎖から生まれる“集団狂気”を描いたサスペンス・スリラー。転売で稼ぐ男の仕事が軌道に乗り出した矢先、周囲で不審な出来事が重なり、これまでの“日常”が壊されていく。菅田は「ラーテル」というハンドルネームを使い、転売で稼ぐ主人公、吉井良介を演じている。
吉井の謎多き恋人、秋子役には古川琴音。濱口竜介が第71回ベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員大賞)を受賞した『偶然と想像』(21)の第一話「魔法(よりもっと不確か)」で主演を務め、今年すでに2本の主演映画が公開され注目を集めている古川は、菅田との共演、そして大学の先輩にあたる黒沢の撮影現場を経験し「不思議な後味の残る作品で、題名の『Cloud』が指す意味を考えながら、何度も台本を読みました。私が演じた秋子も、始終違和感の付き纏うミステリアスな役だったので常に手探りでしたが、現場で黒沢監督とやり取りしながらその陰影をつけていき、その過程を楽しみながら、感覚を研ぎ澄ませて演じました」と語っている。
つづいて、吉井に雇われたバイト青年、佐野役に奥平大兼。長澤まさみとの共演作にして俳優デビュー作『MOTHER マザー』(20)で、第44回日本アカデミー新人俳優賞を受賞し、大きな話題になったドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」のミステリアスな役柄で強烈なインパクトを残し注目される奥平は、本作の出演にあたって「黒沢監督の演出の元、自分で佐野を表現する事が難しい時もありましたが、同時にとても楽しく、自分の中ですごく勉強になった現場でした。共演させていただいた先輩方とお芝居するのも、お芝居を見るのもとても楽しくて、短い時間でしたが濃密な撮影期間を過ごせたと思います」とコメント。
ネットカフェで生活する三宅を演じるのは岡山天音。10代の頃から親交がある菅田とは、主演作『笑いのカイブツ』(23)でも共演し、信頼を寄せ合う間柄。今回の出演に際して「菅田さんをはじめ、尖った個性を持つ皆さまとの共演、とても興味深い経験でした。黒沢監督の世界に閉じ込めてもらえた事、夢うつつを行き交うような撮影の日々は、いま思い返しても少しだけ宙に浮いていたような奇妙な時間で、とても思い出深いです」と振り返っている。
さらに、吉井が働く工場の社長、滝本役に荒川良々。映画やドラマ、舞台を中心に名バイプレイヤーとして縦横無尽に活躍する荒川は今作への出演に関して「実はまだ作品が完成してないので観てないのですが…初めての黒沢組参加です!皆さんご存知かと思いますが名前に黒が入ってますね。で名前は清です。不思議ですね…そう!まさにこの映画『Cloud』です。あー!デッカいスクリーンで早く観たい!!」と語る。
最後に、吉井を転売業に誘う先輩、村岡を演じるのが窪田正孝。映画『ある男』(22)で第46回日本アカデミー最優秀助演男優賞をはじめ数々の助演男優賞を受賞した窪田は、今回の出演について「黒沢監督が描く人間の悍ましさに寒気がしました。ストレス、ほんの些細なキッカケで人は簡単に悪意に呑み込まれる。ネットやSNSでは顔も感情も隠せるし、文字や数字の羅列だけで、知らない間に人の気持ちを踏み躙ってるかもしれない。現代人の心の問題を、鋭い切れ味で教えてくれる映画だと思います。ぜひ劇場で体感してもらいたいです」とコメントを寄せている。
またあわせて解禁されたキャラクター写真は「全員が“なにか”に対してガンを飛ばしている」というインパクトのあるビジュアルに。彼らがなにかを見ているのか?それともなにかに見られているからガンを飛ばしているのか、物語への興味を惹くデザインとなっている。
菅田をはじめ最旬キャストが監督の黒沢とともに憎悪の連鎖から生まれる“集団狂気”を描き出す本作。日本を代表する俳優陣と映画監督のコラボレーションは劇場で体感したい。