現地の観客に披露!『青春18×2 君へと続く道』台湾ロケ時に藤井道人監督が抱えた幸せな悩みとは?
藤井道人監督最新作にして初の国際プロジェクト、日台合作映画『青春18×2 君へと続く道』(5月3日公開)。3月13日に台湾・台北のMUVIE CINEMAS TITAN SCREENで行われた試写会に、主演のシュー・グァンハンと清原果耶、藤井監督、エグゼクティブ・プロデューサーのチャン・チェンが登場し、台湾公開に向けて本作の魅力をアピールし、意気込みを見せた。
原作は、台湾で話題を呼んだ紀行エッセイ「青春18×2 日本慢車流浪記」。この物語にインスパイアされた国際的映画スター、チャン・チェンが映画化を企画、藤井道人が監督、脚本を手掛ける。さらに、中華圏の超人気スター俳優シュー・グァンハンと清原果耶をW主演に迎えて映画化を実現した。
自ら「新人プロデューサー」を呼ぶチャン・チェンは、「企画のスタートから作品の公開まで、約10年以上をかけてこの作品を準備していきました。ようやく観客の皆さんとお会いできるのが興奮でとてもうれしいことです。このようなすばらしい映画を作った藤井監督をはじめとした制作陣、そしてキャスト陣に感謝です」と喜びと感謝の気持ちを語った。
日本から台湾に訪れるバックパッカーのアミ役を演じた清原果耶は「私にとってとても大切な映画になったので、今日はこうやって皆さまに観ていただけることは幸せだと思います。台湾で長く広く愛される映画になりますように」と願いを込めた。
「少し緊張しています」とジミー役を務めるシュー・グァンハンが会場を見渡し、「今回は初めて(日台の)合作映画に参加しました。一見、青春ラブストーリーに見えますけど、実は“大人”の魂を持っている作品です。大人の皆さんにこの作品で青春を思い出してもらえたらと思います」と本作を紹介。
同作の脚本も務める藤井監督は「最高の台湾の仲間たちと、日本の仲間たちと一緒に作りました。この映画を台湾、日本、そして全世界の皆さんで大きく育てていってもらえたら本当に光栄です」とチームに感謝した。「ほとんどすべてが新鮮な出来事でした。台湾の撮影クルーと台湾のシーンを作りました。やはりご飯に対しての愛情がすごくて(笑)。ロケ弁は日本だと2種類からしか選べないんですけど、(台湾は)8種類から選べたりもして、多すぎて迷っちゃって、幸せな毎日でした」と意外な“悩み”を告白し、台湾の観客の笑いを誘った。
18歳の台南で暮らすジミーと36歳で日本へ旅に出たジミーを1人で演じたシュー・グァンハンは、「日本でも、台南でも、この映画を撮影する時は、僕にとってお芝居をしていると思っていないです。共演させていただいた日本と台湾のキャストの皆さんはとてもすばらしくて、意識して演技をするではなく、自然にそのやり取りに身を任せて、その行動を記録しているような感覚。この映画に参加できたことを光栄に思いますし、とても特別な経験でした」と明かした。
「アミとジミーのデートのシーンはどれもとても好きです。バイクで2人乗りして夜景を見に行ったり、観光しに行ったりしたシーンはいい思い出になっています」と清原が笑顔を見せた。
チャン・チェンは「完成した映画を観て、優秀な役者さん2人に演じてもらってとても幸せと感じました。(舞台挨拶後に)皆さんはご覧にいただければわかると思います」とシュー・グァンハンと清原に太鼓判を押した。さらに「エンディングのあとに、いまは映画館でしか聴けない曲があります。ぜひ楽しみにしてください」と、Mr.Childrenが手掛ける主題歌を強くアピールした。
取材・文/編集部