【ネタバレレビュー】まさかの人物の首が落ちる…!予測不能な大波乱と虎永の真意に震える「SHOGUN 将軍」第8話
真田広之&西岡徳馬のすさまじい演技合戦!
そのざわめきが頂点へと達するのが、家臣を集めた虎永が「自分と共に降伏する者は署名するように」と書状を求める場面だ。「敗北に向かう殿に従うことはできない!」と正直に訴える者が出るや、家臣たちの不満や戸惑いが一気に爆発。広松はなんと「殿が気持ちを変えないならば、いまここで腹を切る」と命を捨てる覚悟で、虎永に進み寄る。虎永は「死ぬがよい」と言い放ち、着物をバッと開いた広松は切腹。唯一無二の友人であり、固い絆で結ばれた殿の忠臣として、強い言葉を投げかけ合い、広松が腹を切る間まで、瞳には鋭さと彼らにしかわからない光を宿しながら睨み合う2人。その様子をカメラはアップで捉えていくのだが、ここでの緊張感と迫力はすさまじく、シリーズ屈指の名シーンと言っても間違いない。
息子である広勝に介錯され、広松の首がゴロリと転がるという激動の展開に目を丸くすると共に、真田と西岡の熱演にシビれること必至。2月に徳川家康ゆかりの地、増上寺で行われた本作の来日大ヒット祈願イベントでは、西岡が「虎永をヒロが演じると聞いて、ぜひ一緒にやりたいと思ってオーディションを受けた」と愛称で呼びながら、真田に寄せる信頼感を語っていた。一方の真田は「西岡さんとは、30年以上にわたっていろいろなシチュエーションでご一緒させていただいてきた。時には敵対する武将であり、時にはドクターと患者であり、回想シーンでお父さんを演じていただいたり」と微笑みながら、「虎永と広松の関係性を言葉ではなく表現できるのは、徳馬さんしかいなかった」と断言。真田と西岡が積み重ねてきた歴史と友情、俳優としての尊敬の念が、作品の重厚感へと昇華された奇跡的なシーンと言えるだろう。視線の絡み合いによってたくさんの感情を表した2人の名演を、ぜひ堪能してほしい。
そして広松を思って涙する虎永から明かされた、彼の真意。行く先を見つめている虎永にとって、どこからどこまでが“謀り事”なのか。虎永の目指す、紅天とは?鞠子の覚悟、按針と薮重の動揺など、重要人物のストーリーもさらに大きく動きだす予感もたっぷり!第9話が楽しみで仕方がなくなると同時に、全10話と言われている本シリーズがもう少しで終わってしまう寂しさも…。めくるめく戦国時代にタイムスリップした時間があまりにも濃密で、早くも「SHOGUN 将軍」ロスを感じてしまう。
文/成田おり枝
※西岡徳馬の「徳」は旧字体が正式表記
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