キム・ダミ×ソン・ソックの最強タッグ!「ナルコの神」ユン・ジョンビン監督によるスリラー「ナイン・パズル」が制作決定
Netflixドラマシリーズ「ナルコの神」で知られるユン・ジョンビン監督が、キム・ダミとソン・ソックという旬の俳優と出逢いを果たす。Disney+の新作オリジナルドラマ「ナイン・パズル」の制作とキャスティングが発表された。連続殺人事件を追うプロファイラーと刑事によるミステリースリラーだ。
ユン・ジョンビン監督は、大学時代の盟友ハ・ジョンウを主人公に撮ったデビュー作『許されざるもの』(05)で長編デビュー。全くの無名新人による卒業制作にもかかわらず、徴兵制をテーマに暴力の不条理な構造を虚無感たっぷりに描き切った手腕が絶賛された。以降、釜山ヤクザの悪のクロニクルをコメディタッチで描いた『悪いやつら』(12)や、朝鮮王朝末期の盗賊団を主役に据えた活劇『群盗』(13)、北朝鮮の核開発の実態調査に潜入したある韓国の工作員の顛末を描く『工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男』(19)など、アクション、時代劇、ポリティカルサスペンスなどのジャンルを独特のドライな質感で作り上げ、大衆と批評家を満足させてきた。巨大な麻薬カルテルを舞台に死闘を繰り広げる人間の欲望を描く「ナルコの神」は、監督初めてのドラマシリーズにもかかわらず世界的な好評を博し、改めて優れた実力を証明した。そんな実力派クリエイターの新作ということで、すでに世界から熱視線が注がれている。
また、配信がDisney+というのも興味深い。2021年、“Netflixの対抗馬”として韓国の熾烈なOTTプラットフォーム市場に参入したDisney+は、昨年「ムービング」の大成功により70万人ものユーザー数が新規登録し、1900万人にまで急増したという。躍進を遂げ続けるDisney+が、また新たなウェルメイドKシリーズを発表したことも話題を呼んでいる。
さらに、初共演を果たす主演俳優にも注目だ。サイキックアクションムービー『The Witch/魔女』(18)や、世界的韓国ドラマブームの火付け役となった「梨泰院クラス」などで主演を務め、『ソウルメイト』(23)のみずみずしい演技も記憶に新しいキム・ダミが、ソウル警察庁科学捜査課犯罪分析チーム所属のプロファイラー、イナを演じる。事件現場で犯人の心理と動機を最も早く把握する優れた能力を持つ彼女だが、実は10年前に叔父が殺害された事件現場を目撃したただ1人の人物であり、容疑者でもある。ドラマでは叔父の死の真相を解明するため独自の方法で事件の真相を探る過程が、スリリングに描かれる。
イナへ疑いの目を向け続ける強力班(凶悪犯罪を捜査する部署)の刑事ハン・セムには、今最もホットな俳優として人気を集めるソン・ソックがキャスティングされた。マ・ドンソク扮する剛腕刑事マ・ソクトとの死闘に挑むヴィラン、カン・ヘサン役で歴代級の変身を遂げた『犯罪都市 THE ROUNDUP』(22)から、ミステリアスな色気でファンを虜にし、“ク氏シンドローム”を巻き起こしたドラマ「私の解放日誌」まで、幅広い演技力と個性で視聴者を惹きつけるソン・ソック。現在『レス部隊』(原題)も韓国で公開中と絶好調だ。豪華絢爛なカジノを舞台にした「カジノ」での警察官役に続き、Disney+配信ドラマで今回演じるハン・セムは、謎のパズルのピースとともに再び起きた連続殺人事件の秘密を探るエリート警察官だ。執拗さと鋭さを兼ね備えている一方、理解できない突飛な行動で混乱をもたらす、先が読めない人物としてドラマに面白味を加える。
並外れたエネルギーを持つ二人の俳優が作り出す完璧なシナジーが期待大の「ナイン・パズル」。2025年の配信が待ち遠しい。
文/荒井 南