民間警備会社の生き様を描く『コウイン ~光陰~』に込められたリアリティとは?出合正幸&山崎真実は「轟轟戦隊ボウケンジャー」以来の共演に感無量

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民間警備会社の生き様を描く『コウイン ~光陰~』に込められたリアリティとは?出合正幸&山崎真実は「轟轟戦隊ボウケンジャー」以来の共演に感無量

笑顔の絶えない舞台挨拶!
笑顔の絶えない舞台挨拶!

撮影時の印象的なエピソードに話が及ぶと、工作員が潜んでいる可能性があるキャンプ場にやってきた家族連れの父親役を演じた大鶴が「結構、(アクションを)当ててくるんですよ。こっちもプライドがあって、『弱くしてくれ』と言えなくて。ちょっと『痛いな』と思った記憶があります(笑)」とアクションの相手役となった役者が本気の芝居でぶつかってきたとこぼして、会場も大笑い。それが映画の迫力につながればいいと願いながら「耐えた」と打ち明けた。また大鶴が「山梨に通って、10日間くらい撮影をして。楽しい思い出です」と充実感をにじませながら、「普通の家族が理不尽な暴力にさらされるというのが、本作の怖いところ。変なクセを出さずに、どこにでもいる普通のお父さんを演じるように心がけた」と役作りについて話すと、野村が「普段(の大鶴)はクセ強いもんね」とお茶目に口を挟み、大鶴と会場を笑わせる場面もあった。

【写真を見る】出合正幸&山崎真実が久々の共演について、楽しそうに語った
【写真を見る】出合正幸&山崎真実が久々の共演について、楽しそうに語った

警護を依頼してきた女性、早乙女役の山崎は「恋愛シーンもある」と出合演じる高城とのラブ要素について言及。出合と山崎は、2006年から2007年にかけて放送された特撮ドラマ「轟轟戦隊ボウケンジャー」以来、約18年ぶりの共演となった。山崎は「出合さんとは18年にわたる友人」だからこそ、一緒に恋愛シーンを演じる際に照れてしまうことを危惧していたとも。「でも大丈夫だったよね?」と出合と顔を見合わせた山崎は、「出合さんは、私に向かって言わないといけないセリフを、伊藤つかささんに言っていた。監督からも『それは早乙女に言うセリフでしょ』とツッコまれていた。高城と出合さんは、そういう女心がわかっていないところがそっくり」と長年の友人ならではの感想を楽しそうに語る。


これには高城も「彼女(山崎)と芝居することに、すごく緊張感があった。まだまだ未熟だなと思わされました。すみませんでした!」とタジタジとなり、「戦隊以来、初めての共演。友だちとして普通に会って話したりはしていたし、一方的にお互いのお芝居を見てはいたけれど、一緒に芝居はしていなかった」と苦笑い。山崎は「戦隊の時も、あまり同じシーンになることがなかったので、がっつりとお芝居で絡ませていただいたのは初めて。とても楽しかったです」と出合との縁や貴重な機会を喜んでいた。

柿崎監督、野村宏伸の演技を絶賛
柿崎監督、野村宏伸の演技を絶賛

野村が演じたのは殉職した中本役で、本作では回想シーンとしてお目見えする。野村は「高城に影響を与える人なので、大事な役だなと思いながら撮影に挑みました」と吐露。柿崎監督は「『第二警備隊』の時から、中本は一番モデルになった本人と近いキャラクターだと思っていた。『本人が生きていたらきっとこういうことを言うだろうな』というものを、セリフにしています。野村さんに演じていただいて、本人がよみがえったよう。モニターを見ていて、そういう気持ちになったことが何度もありました」と告白した。野村が「うれしいです」と微笑むなか、出合は「中本といういい先輩がいたからこそ、高城としてその意志を受け継いで、チームを引っ張っていこうと思えた。目をつぶっても、中本さんの顔をすっと思い浮かべることができた」と野村の名演があってこそ、高城の覚悟を胸に刻めたと感謝していた。

取材・文/成田おり枝

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