「純粋な愛を感じて涙を流した」韓国映画界の名優ユ・ヘジンとテレビドラマ界の“女王”キム・ヒソンが『マイ・スイート・ハニー』の魅力を語る!
「撮影中は笑いを堪えるのに必死でした」(キム・ヒソン)
――ユ・ヘジンさんは今回が初めてのロマコメ作品でもありましたね。
ユ・ヘジン「そうです。しかも私が演じたチホは、現実感覚がなく社会性も不足しているけど、イルヨンが好きになるに値するキャラクターでなければいけないため、バランスがとても難しかったです。チホが恋に落ちて、ときめきと痛みを人生で初めて感じる。その感情に対してどうやって反応していくのかを考えていくうちに、自然とキャラクターができてきたように思います」
――キム・ヒソンさんはイルヨンという役柄にどのようにアプローチされていきましたか?
キム・ヒソン「イルヨンは基本的に私と似て前向きなんです。それに私もイルヨンと同じぐらいの歳の子どもを育てています。なので1人で子どもを育てている状況であればどうするのか、娘が私の好きな男性を嫌ったらどうするかなど、イルヨンの立場に立って考えることで、キャラクターにアプローチできました」
――劇中には笑えるシーンやほろりと感動できるシーンがたくさん織り交ぜられています。お2人がお気に入りのシーンを、撮影時のエピソードも含めて教えてください。
キム・ヒソン「すべての場面がおもしろいのでとても悩むのですが、ドライブインシアターの場面ですかね。私の方から積極的にスキンシップを取らなければいけなくて、顔が近付くたびにヘジンさんが噴き出して何度もNGになりました。それにキスの最中にヘジンさんが『やめてください』ってむにゃむにゃと言うのですが、おかしすぎて笑いを堪えるのに必死でした(笑)」
ユ・ヘジン「私はイルヨンとチホが別れる場面です。人波のなかにイルヨンが消えていくのを見つめると脚本には書かれていたのですが、チホになってみるとただ眺めているだけでは収まらずに座り込みました。純粋な愛を感じた場面で、モニターをみながら監督と私たち3人で涙を流したことをよく覚えています」
――最後に、日本の観客に向けて本作の魅力を教えてください!
キム・ヒソン「私は、子どもと一緒に安心して観られるような映画に出たいとずっと思っていました。ハン監督が演出したからか、おもしろいだけでなく温かさで包まれたロマンティックコメディ映画になっています」
ユ・ヘジン「本当に純粋な愛の物語を描いた作品ですので、日本の観客の皆さんが観ても共感できるはずです。これがこの作品の最大の魅力だと思っています」
構成・文/久保田 和馬