『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』が前作超え確実の勢いでGWを圧勝!“魔の5月”のジンクスを打ち破れるか

コラム

『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』が前作超え確実の勢いでGWを圧勝!“魔の5月”のジンクスを打ち破れるか

ゴールデンウィーク本番となった5月3日から5月5日の全国映画動員ランキングが発表。例年にも増して圧倒的な強さを発揮している「名探偵コナン」シリーズ最新作『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』(公開中)が、今週も他作品を突き放す圧勝劇を展開。見事に4週連続No. 1でGWを駆け抜けていった。

シリーズ最速&2作連続で興収100億円を突破!

GW本番、前週比120%の驚異的な成績を記録した『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』
GW本番、前週比120%の驚異的な成績を記録した『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』[c]2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

公開22日目に当たる5月3日の時点で、昨年の『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(23)よりも2日早く興行収入100億円の大台を突破することに成功した『100万ドルの五稜星』。この週末3日間での観客動員数は113万人、興収は16億2700万円と、公開4週目にして動員、興収ともに前週比120%という驚異的なジャンプアップを遂げている。

GWの最終日となった5月6日を含めた累計成績では、動員845万3000人、興収120億9900万円に到達しており、すでに日本歴代興収ランキングでは『風立ちぬ』(13)を抜き去り31位まで浮上。これはもうシリーズ最高成績を収めた前作『黒鉄の魚影』の138億8000万円を超えることはほぼ確定的であり、目下の注目ポイントは「いつ前作を超えるか」「観客動員数1000万人を超えられるか」、そして「最終興収はどれだけのものになるのか」の3つに絞られた。

興収100億を突破し、次なる大目標は動員1000万人超え
興収100億を突破し、次なる大目標は動員1000万人超え[c]2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

しかし、ここで超えなければならない壁は、例年GWを終えると大きな失速に見舞われるという避けがたいジンクスだ。昨年の『黒鉄の魚影』は、GW明け最初の週末で前週比39.6%の動員と同42%の興収に急降下し、そこからじわじわと下降線を辿っている。最終成績から逆算すると『黒鉄の魚影』はGW後の上乗せが動員250万人、興収35億円。その前の『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』(22)は動員199万人、興収28億8000万円。普通のヒット作以上に稼げてはいるが、“勢い”という面ではどうしたって落ち着いてしまう。


実際「名探偵コナン」がGW後の週末動員ランキングで1位を獲得した例は、2010年以降だと『名探偵コナン 絶海の探偵』(13)と『名探偵コナン ゼロの執行人』(18)の2回のみ。全体の水準がガクンと下がったタイミングで安定感のある洋画大作に逆転されるパターンや、あえてGWを避けて公開した新作に首位の座を譲るというパターンが目立っている。とはいえ例年以上の独走と、ライバルとなりそうな作品が少ない今年は、この“魔の5月”を無事に駆け抜ける可能性が相当に高そう。動員1000万人超えもあっさり実現しそうだ。

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