エマ・ストーン×ヨルゴス・ランティモス監督『憐れみの3章』がカンヌに登場!豪華スター集結のワールドプレミアは拍手喝采
現在開催中の第77回カンヌ国際映画祭で現地時間5月17日夜、コンペティション部門に出品されているヨルゴス・ランティモス監督の最新作『憐れみの3章』(2024年公開)のワールドプレミア上映が開催。『女王陛下のお気に入り』(18)と『哀れなるものたち』(23)に続いてランティモス監督とタッグを組んだエマ・ストーンをはじめ、豪華スターキャストがレッドカーペットに集結した。
本作は、選択肢を奪われ、自分の人生を取り戻すと格闘する男と、海で失踪し帰還するも別人のようになった妻を恐れる警官、卓越した教祖になると定められた特別な人物を懸命に探す女という3つの物語から構成され、それぞれの物語で同じ俳優が異なる設定の人物を演じるオリジナリティあふれる一本。ストーンのほか、ジェシー・プレモンスやウィレム・デフォー、マーガレット・クアリー、ホン・チャウ、ママドゥ・アティエといった顔ぶれがランティモス監督の独創的な世界の一員となる。
今回が4度目のカンヌ出品(コンペティション部門は3回目)となるランティモス監督。『籠の中の乙女』(09)では「ある視点」部門のある視点賞を受賞し、『ロブスター』(15)ではコンペティション部門審査員賞を受賞。そして『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』(17)はコンペティション部門脚本賞を受賞と過去3回すべてで主要賞を受賞。また『女王陛下のお気に入り』はヴェネチア国際映画祭の審査員大賞に輝き、『哀れなるものたち』は同映画祭の最高賞である金獅子賞を受賞するなど三大映画祭との相性も抜群。
悲願のパルムドール受賞への期待も高まるなか迎えたワールドプレミアでは、上映後に約6分ものスタンディングオベーションが巻き起こり、監督やキャスト陣は会場中に鳴り響く拍手と喝采に包まれた。また、いち早く作品を鑑賞した世界各国の批評家からは、これまでにない斬新な傑作が誕生したことへの興奮冷めやらぬレビューが飛び交い映画祭前半の話題を独占。現地時間5月25日(土)夜に行われる授賞式で、ランティモス監督はカンヌ無敗伝説を更新することができるのか。本作から届けられる吉報に注目だ!
文/久保田 和馬