『好きでも嫌いなあまのじゃく』監督らがキャラクター作りを語る「『明日は今日より正直に生きてみよう』と思えるきっかけになれば」

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『好きでも嫌いなあまのじゃく』監督らがキャラクター作りを語る「『明日は今日より正直に生きてみよう』と思えるきっかけになれば」

Netflixにて世界独占配信&日本劇場公開中の、スタジオコロリド最新作『好きでも嫌いなあまのじゃく』。本作より、監督らが語るキャラクター作りの裏側に迫る特別インタビュー映像が公開された。

新進気鋭のクリエイターが集まるスタジオとして、注目を集めている「スタジオコロリド」。初の長編映画『ペンギン・ ハイウェイ』(18)で、第42回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞。長編第2弾となった『泣きたい私は猫をかぶる』(20)、Netflix映画として制作された長編第3弾『雨を告げる漂流団地』(22)は、確かな技術に加えて、観客に寄り添う温かさ溢れるメッセージを孕んだ物語が人気を博し、世界中の人々から深く愛され続けている。

本作は、“少年”と“鬼の少女”が紡ぐ青春ファンタジー。監督を、『泣きたい私は猫をかぶる』で長編監督デビューを飾った柴山智隆、主演を小野賢章、富田美憂がそれぞれ担当。クリエイターの個性が輝く独創的な世界観や柔らかな線と圧倒的な色彩美、そして、実力派声優たちの名演など、豪華スタッフ&声優がその才能を余すことなく注いだ「日常から非日常へ」を掲げる“スタジオコロリドらしさ”あふれる傑作青春ファンタジーに仕上がっている。

“嫌われたくない”という想いから本音を隠してしまう少年=柊(小野)と、“想いは口にする”がモットーの自分勝手な鬼の少女=ツムギ(富田)。そんな、正反対とも言えるオリジナルキャラクターはどのように構想されたのか?柴山監督は、「無自覚で自分の気持ちを隠してしまっている人が増えているのではないか?」と、自身が感じている主人公、柊のキャラクターやストーリーの着想となる重要な問いかける。そして「気持ちを隠すと鬼になる」という世界観については、「繊細なテーマを扱いながら、ファンタジー、エンタテインメントとしても楽しんでいただけるバランス感は意識した」と語る。主題歌を手がけた「ずっと真夜中でいいのに。」のACAねも、柴山が表現した「繊細な方が行き着く場所」というキーワードが印象的であったと明かしており、繊細なテーマをファンタジーな世界観で包み込む、エンタテインメントとしてのバランス感覚がこの作品の見どころの一つだ。

また、キャラクターデザインを手がけた横田匡史のコメントも交えながら、いまの10代が抱える内面を反映させた柊とは”真逆”と言えるツムギの心情や行動原理、また象徴的なシルエットづくりについても本映像内で明かされていく。最後に視聴者へのメッセージとして、柴山は「生きづらさを感じる子どもたちの救いになってほしい」、また横田は「“明日は今日より正直に生きてみよう”と思えるきっかけになれば嬉しい」と、それぞれの言葉で柊とツムギのキャラクター、そしてこのオリジナルストーリーに込めた想いを語り、インタビューを締めた。


スタジオコロリドの美しい映像で送る、少年と鬼の少女によるひと夏でひと冬の青春ファンタジー『好きでも嫌いなあまのじゃく』。ぜひ劇場や配信で楽しんでみてはいかがだろうか。

文/サンクレイオ翼

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