河合優実、稲垣吾郎の「心が動く時」に共感!『あんのこと』公開記念舞台挨拶で「生きていると感じる瞬間」を告白

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河合優実、稲垣吾郎の「心が動く時」に共感!『あんのこと』公開記念舞台挨拶で「生きていると感じる瞬間」を告白

河合優実が主演を務める映画『あんのこと』(公開中)の公開記念舞台挨拶が6月8日、丸の内TOEIにて開催され、河合、共演の佐藤二朗、稲垣吾郎、メガホンをとった入江悠監督が登壇した。

【写真を見る】ブラックのシックなドレスで登場した河合優実。心が動く瞬間について語る場面も
【写真を見る】ブラックのシックなドレスで登場した河合優実。心が動く瞬間について語る場面も

入江監督が2020年6月に新聞に掲載された記事から着想を得て描く、実在をもとにした人間ドラマ。主人公は21歳の杏。幼いころから酔った母親から殴られて育ち、12歳のころに売春を強いられ、過酷な人生を送ってきた。杏を演じることは「簡単ではなかった」と振り返った河合は、映画にすること、そして、映画が完成し取材を受けるなかでも怖さや恐れがあったそうだが、公開を迎え、気持ちに変化が訪れたという。「観てくださった方の感想を目にして、真剣に考えてくださったことが伝わってくる言葉がすごくうれしかったです」と安堵の表情を浮かべた。

今日は作品にあわせて「真面目」にトークしますと宣言した佐藤二郎
今日は作品にあわせて「真面目」にトークしますと宣言した佐藤二郎

杏を救おうとする型破りな刑事、多々羅役の佐藤は「人間は矛盾を抱えているもの。生々しさもあり、やりがいもあるし、やりたいとも思った」と本作への意気込みに触れる。杏と多々羅を取材するジャーナリストの桐野役を演じた稲垣は、脚本を読んだ時、衝撃、動揺があったとし、「あの時の気持ちは忘れられない。撮影中はとにかく杏ちゃんの声、心の叫びを一人でも多くの人に伝えたいと思っていました」と撮影中の胸の内を吐露し、やりがいのある役、作品に出会えたと充実感を滲ませた。

ジャーナリスト役を演じた稲垣吾郎
ジャーナリスト役を演じた稲垣吾郎

映画化するにあたり河合に想いをつづった手紙を渡したという入江監督は、「佐藤さんと稲垣さんには書いていなくて。裏で詰められました」と苦笑い。役や物語を考慮すると「しゃべりましょうか?」と気軽に声をかけられる内容ではないというのが手紙にした理由だったという。手紙の内容については「センシティブなこと、大切なことを言葉を選んでくださっている、考えてくださっているのかが分かる手紙でした。迷った時にはその手紙をもらった時の気持ちに立ち返流ようにしていました」と撮影中の支えになっていたと明かしていた。


新聞記事から本作の着想を得たという
新聞記事から本作の着想を得たという

イベントでは映画にちなみ「生きていると感じる瞬間」について答える場面も。佐藤は「晩酌」と即答し、稲垣は「朝起きた時」と回答。朝の時間がとても好きだという稲垣は「5時とか6時に起きて、お散歩をしたり、猫の世話をしたり、植物の世話をしたり、部屋のお掃除をしたり…」と朝の過ごし方を説明。稲垣の朝活話に佐藤が「料理もするの?オレと結婚してくれない?」と突然のプロポーズ。すると稲垣が「いいですよ」とにっこり。さらに、生きていると感じる瞬間は「まあ、心が動いた時だよね」と続けた稲垣の言葉に「うわっ。なんちゅうかっこいい顔でそういうことを」とうっとりする佐藤と「(かっこいいのは)もともとなので…」とすかさず返す稲垣のやりとりに、会場は大いに沸いていた。

静かに佐藤にツッコミを入れる場面もあった
静かに佐藤にツッコミを入れる場面もあった

「心が動いた時」という稲垣の言葉に「本当にそう思います!」と共感を寄せた河合が、「舞台でも映画でも観客席に座って涙している時、感動の極致にいる時に感じているかも。自分の生命力を感じます」とコメントすると佐藤は「2人の答えがよすぎるので、晩酌はカットで!」と自身の回答にダメ出しし、笑いを誘う。稲垣が芝居の時に心が動くことがあるのでは?と2人へ質問すると「(作品や役を)作っているという意識の方が強い」と答えた河合に対し「冷静でいれるってことだね。お芝居の時も、客観的に俯瞰して自分を見れているイメージがある」と稲垣が伝えると、佐藤も「俳優として大事ですよー!」と大きく頷いていた。

取材・文/タナカシノブ

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