「すみっコぐらし」脚本家・角田貴志も『ブルー きみは大丈夫』に共感!「実生活と結びついて描かれているからこそ、惹きつけられた」

インタビュー

「すみっコぐらし」脚本家・角田貴志も『ブルー きみは大丈夫』に共感!「実生活と結びついて描かれているからこそ、惹きつけられた」

「(『ブルー』と『すみっコ』の共通点は)キャラクターが無邪気で、悪者がいないのが一番大きい特徴」

子どもにしか見えない不思議な存在“ブルー”がビーの前に現れる
子どもにしか見えない不思議な存在“ブルー”がビーの前に現れる[c]2024 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

癒し系映画と思いきや大人も号泣!と話題になった「映画 すみっコぐらし」シリーズ。第1作と第3作で脚本を手掛けた角田は大人の感動を呼んだポイントはどこにあったと考えているのだろうか。「『すみっコ』はキャラクター自体が社会の真ん中に行くのはちょっと…という子たちが頑張ったりする姿が刺さるポイントなのかなと思います。『とびだす絵本とひみつのコ』は、『ブルー』と同じように別れという実生活、人間の生き死にみたいなものを思い起こさせる物語ですし、『ツギハギ工場のふしぎなコ』では子どもはテーマパークに遊びに来たように無邪気に楽しめ、大人は自分の仕事や立場などに重ねて観られる。大人が観たらこうだけど、子どもが観たらというレイヤーはいつも意識しながら書いています」と解説。「『すみっコ』というキャラクター自体に、かわいいだけじゃない大人を惹きつける魅力が詰まっていますが、やっぱり感動するのは自分の人生と重ねられるかどうかだと思います」。

ブルー きみは大丈夫』との共通点は「キャラクターが無邪気だということ。キャラクターに悪者がいないのが一番大きい特徴だと思いました。みんなすごくフレンドリーで、向こう側の世界も楽しそうと思わせるというのかな。みんなで楽しくお祝いをするシーンを観て、子どもは素直に楽しそうと思えるだろうし、大人、特に実社会で人間関係に疲れている方なら、向こうの世界のほうが楽しそうだなと素直に思えるようなキャラクターばかり。『すみっコ』はわりとネガティブなキャラだけど、『それがきみのいいところだよ』とお互いに支え合っている。そこに実生活との近さを感じるのかもしれません」と指摘した。

ビーと“空想の友達”の面接シーンでは、個性的なキャラクターたちが続々と登場
ビーと“空想の友達”の面接シーンでは、個性的なキャラクターたちが続々と登場[c]2024 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

「ビーがブルーを含む“空想の友達”の新しいパートナーを探すために、キャラクターたちと面接するシーンもすごく好きです」とお気に入りのシーンを挙げた角田は、キャラクターデザインにも惹かれたという。アイス(氷と水の入ったグラス)、ブロッサム(人形のテントウムシ)、スーパードッグ(マントとサングラスをしたイヌ)、コスモ(トレンチコートを羽織る探偵)、アンドロメダス3世(頭に冠を載せたゴースト)など、気になったキャラクターを挙げたらキリがない!という角田が最も驚いたのは透明人間のイマジナリーフレンド。「見逃したかな?と思うくらい本当に透明で。これも最後のタネ明かしも含めておもしろかったです。ブルーもちょっと古ぼけた感じの毛並みもすごく良くて。すごく気になっていたパープルなのにブルーという説明もさらっとしていたところも子ども目線だとそうなるのかと思ったり。イマジナリーフレンドのキャラクターたちは、質感も動きもすごくよかったです!」とビジュアルを思い浮かべながら笑顔を見せる。

もふもふのブルーに、グラスに入った氷というアイス…それぞれの違う質感はキャラクターの個性にもマッチ!
もふもふのブルーに、グラスに入った氷というアイス…それぞれの違う質感はキャラクターの個性にもマッチ![c]2024 Paramount Pictures. All Rights Reserved.


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角田貴志
俳優、脚本家、デザインナー。1978年生まれ、大阪府出身。2004年、第16回公演より京都を拠点に活動する劇団「ヨーロッパ企画」に参加。Eテレ「銀河銭湯パンタくん」シリーズでは、人形デザインと脚本を担当し、脚本として参加した『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』(19)と『映画 すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』(23)も大きな話題を呼んだ。8月31日(土)から11月9日(土)まで12都市を巡演するヨーロッパ企画第43回公演「来てけつかるべき新世界」に出演する。

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