シャマラン父娘が放つ“覗き見”ホラー『ザ・ウォッチャーズ』をネタバレなしで予習!
『シックス・センス』(99)、『オールド』(21)、そして『ノック 終末の訪問者』(23)と、世界中に驚きを与え続けてきたM.ナイト・シャマランがプロデューサーを務め、彼の実の娘であるイシャナ・ナイト・シャマランが長編監督デビューを飾った『ザ・ウォッチャーズ』が公開中だ。
地図にない森のなかに佇むガラス張りの部屋を舞台に、そこに閉じ込められた4人の男女が、毎晩やってくる謎の“監視者”によって監視される恐怖を味わうという本作は、父親譲りの徹底した“秘密主義”で予告映像の段階からさまざまな憶測が飛び交ってきた。そこで本稿では、“サプライズ”に満ちた展開をより楽しむため、イシャナ監督がキャスティングの秘密を語るコメントと共に、4人の超重要キャラクターについて紹介していこう。
森に迷い込む孤独なアーティスト:ミナ(ダコタ・ファニング)
本作の主人公であるミナは、28歳の孤独なアーティスト。ペットショップで働く彼女は、ある時黄金色の鳥を届ける途中で“地図にない森”に足を踏み入れる。日没が近付き、周囲に不穏な空気が立ち込めるなか、どこかから聞こえてきた「扉が閉まるまであと5秒」という声に導かれて、ガラス張りの部屋へ。そして彼女は、3人の見知らぬ男女と共に“監視者”の恐怖に直面することになる。
ミナ役を演じるのは、5歳で芸能界入りを果たし、7歳の時に出演した『アイ・アム・サム』(01)で天才子役として脚光を浴びたダコタ・ファニング。その後も「トワイライト」シリーズや『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(19)などハリウッドの第一線で活躍してきた彼女の出演作を、イシャナ監督は幼い頃から観ていたとのことで、「ミナ役として私の頭のなかにあったのはダコタでした。どうしても欲しかった人材だったのです」と熱烈オファー。その希望が叶ってタッグが実現した。
夫と離れ離れになった若妻:キアラ(ジョージナ・キャンベル)
夫のジョン(アリスター・ブラマー)と共に森に迷い込み、ガラス張りの部屋にたどり着いた20代の若妻キアラ。見えないなにかに監視されるという異様な状況に戸惑うミナにも優しく寄り添う、慈悲深い性格の持ち主。ジョンはキアラを残し、一人で森の外へと助けを求めに行ったというが…。
キアラを演じたのは、サイコスリラー『バーバリアン』(22)で注目を集めたジョージナ・キャンベル。「彼女と会った時に、私は彼女のなかにキアラを見たんです。とても愛らしくて、柔らかな印象で、美しくて、私がキアラにこうあってほしいと思っていたすべてのものを持っていました」と振り返るイシャナ監督。「すばらしい出会いになりました」と、すっかり彼女のかもしだす雰囲気に惚れ込んでいるようだ。