永瀬廉がオフィシャルインタビューで『よめぼく』の魅力を語る!「気付いたら感情移入していました」
そんな永瀬が本作の撮影で印象に残っているシーンとして挙げるのは、文化祭のシーン。「観ているだけでワクワクするような画の切り取り方、撮り方でした。秋人と綾香が春奈のために行動して、結果、春奈がすごくうれしそうな表情をしてくれるのが僕もうれしくて。あの文化祭は秋人と春奈にとってかけがえのない一日になったと思います。撮影としては、僕も出口さんもめちゃめちゃ楽しんでいて、普通に『すごい!楽しい!』ってテンションが上がりまくっていました」。
さらにその文化祭のあとに描かれる海でのシーンについても「あそこは本当に綺麗な画が撮れました!」と自信たっぷり。「限られた数十分間のゴールデンタイムをねらったので、カメラマンさんも監督も僕らも必死で。少しでも時間を無駄にしないように全員で頑張りました。春奈をおんぶしたあの後ろ姿は、自分で言うのもなんですが、すごく良かったなと思います。『俺、もってるな』と思いました(笑)」。
そうしてチーム一丸となって作りあげた本作を、完成した状態で鑑賞した永瀬は「大体どの作品も自分への反省点が気になってしまうのですが、この作品はめずらしく素直に観られた気がします。反省点はありつつですが、気付いたら秋人と春奈に感情移入していました」と、すっかり作品の世界観に没入しながら観入ってしまったという。
「物語全体として難しい考察とかはせず、素直に2人の感情のままに観られる作品なので、視聴者にも届きやすいものだと思います。哀しいだけじゃなく、不思議と前向きな気持ちになれる映画。余命宣告された2人のお話なので、大体の方は2人が最後にどうなるか想像がつくと思うのですが、その予想とは少し違う結末になっていると思います。哀しいだけで終わらないところが、僕はすごくいいなと思っています」。
そして「秋人と春奈は“好き”という感情だけで動いている本当に純粋な2人で、そこには“好き”以外の余計なものがありません。観てくれる方々の純粋な気持ちを取り戻してくれる2人だと思うし、間違いなくいい時間を過ごせたなと思う作品になっていると思います。重たい部分もあるけれど、最終的にそう感じさせない秋人と春奈の生き様を楽しんでください」と、これから作品を観る全世界のファンに向けてメッセージを送った。
構成・文/久保田 和馬