撮影中に「赤子の声が…」!?『あのコはだぁれ?』ホラー担当、川松尚良が“怪奇現象”を告白

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撮影中に「赤子の声が…」!?『あのコはだぁれ?』ホラー担当、川松尚良が“怪奇現象”を告白

『THE JUON 呪怨』(04)『ミンナのウタ』(23)の清水崇が監督を務め、NMB48元メンバーでタレントの渋谷凪咲が主演する映画『あのコはだぁれ?』(7月19日公開)。このたび、本作のホラー描写を担当した川松尚良が清水組の撮影現場を語ったコメントが到着した。

【写真を見る】渋谷凪咲が主人公の臨時教師、君島ほのかを演じる
【写真を見る】渋谷凪咲が主人公の臨時教師、君島ほのかを演じる[c]2024「あのコはだぁれ?」製作委員会

本作は、とある夏休み、補習授業を受ける男⼥5⼈の教室でいないはずの“あのコ”が怪奇を巻き起こす学園ホラー映画。本作が映画初主演&本格演技初挑戦となる渋谷が夏休みの補習クラスを担当する臨時教師、君島ほのかを演じる。また補習授業を受ける⽣徒役には、公開中の『違国⽇記』で新垣結⾐とダブル主演にオーディションで抜擢された早瀬憩や、宮崎駿監督作品で⽶アカデミー賞⻑編アニメーション賞を受賞した『君たちはどう⽣きるか』(23)で主⼈公の声優を務めた⼭時聡真をはじめ、荒⽊⾶⽻、今森茉耶、蒼井旬らがキャスティングされている。さらに話題作への出演が相次ぐ染谷将太や、松尾諭、小原正子(クワバタオハラ)、マキタスポーツなどバラエティ豊かな面々も出演している。

このたびコメントを寄せたスタッフの川松は、清水崇作品の「恐怖の村」シリーズでホラー描写を専門に担当。助監督としてシリーズ全作に参加するなど、清水監督の右腕として活躍している。幼少期に観た映画『バタリアン』(85)や『ネバーエンディング・ストーリー』(84)をきっかけに、ホラー映画の舞台裏が知りたいと、研究を重ねていたという川松。ゾンビコーディネーターの肩書きも持つ彼は、ホラーのプロフェッショナルとしてキャリアを積み、業界歴は10年以上になる。

学校を舞台に身近でリアルな恐怖が描かれる『あのコはだぁれ?』
学校を舞台に身近でリアルな恐怖が描かれる『あのコはだぁれ?』[c]2024「あのコはだぁれ?」製作委員会

撮影現場における“ホラー担当”という役職について聞きなじみのない人もいるだろう。具体的にどのような役割を担うか川松に聞くと「ホラー描写に特化し、必要となる各部署のプロフェッショナルと相談してアイデアを具体映像化していく仕事になります」と説明。続けて「ホラーの現場でよく見る光景で、恐怖描写の段になると特殊メイクさんや演者の力量にお任せして監督含め各部署が一歩引いてしまう。きっとそれはなにを怖いと感じるかが人それぞれだからで、さらにはなにかを“怖い”と表明することがみっともないと無意識で警戒しているからだと思います」と語る。ホラー担当とは、まさに恐怖を具現化し、現場を円滑に進めるために欠かせない存在である。

「僕のキャリアの中でも中核となる清水崇監督の作品ではさらに一歩踏み込み、ホラーキャラの創作から物語紡ぎ、どんな怪異を起こしていくか?まで、描写の根幹の部分を清水監督と一緒に作る作業をさせて頂いています」と話すように、彼の仕事ぶりには清水監督も厚い信頼を寄せ、実際の現場でも、ことあるごとに清水監督のもとに駆け寄り、自分の意見や気づいたことを伝え、監督がそのアイデアを柔軟に取り入れる姿を見て取ることができた。

『ミンナのウタ』のDNAを受け継ぐ本作は、学校を舞台にしたことでより身近でリアルな恐怖を味わうことができる。「学校ならではの仕掛け、といえば人のいない校舎の嫌な空気感でしょうか。普段は学生たちの歓声に包まれている校舎が静まり返り、今はじっと学期の再開を待っている。その空気を破って訪れる怪異。例えば教室の廊下側の壁の下の方にある、誰も存在理由を知らないあの小さい引き戸。いつの間にやらそこから女の子が覗いていた…これは誰もが思春期の隙間で想像したことのある“学校で起こりそうなちょっと怖いこと”が詰め合わせになった作品です」。

劇中では“学校ならでは”な恐怖の仕掛けも
劇中では“学校ならでは”な恐怖の仕掛けも[c]2024「あのコはだぁれ?」製作委員会

今回映画初主演を飾った渋谷には、川松特製の“こわい音”を聞いてもらったり、時には自身が恐怖の対象となって驚かせたり、試行錯誤しながら恐怖表現の幅を広げていった。そんななか、撮影中にとある怪奇現象が起こったという。「うら寂しい夜道で撮影をしていた時です。僕が出したこわい音を渋谷さんに聴いて頂いていたら、それを渋谷さんのピンマイクが拾っていて、離れたところでそれをヘッドフォンでモニターしていた清水監督が『なんか、赤子の泣き声みたいのがずっと聴こえるんだけど…』とボソッ。これ、清水さんには秘密にしておきましょう(笑)」。


劇中に様々な仕掛けが施されている本作。観客の視覚や聴覚に訴える恐怖を映画館で体感してほしい。

文/スズキヒロシ

※宮崎駿の「崎」は「たつさき」が正式表記

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