【ネタバレレビュー】やっと会えた!最後のキーマン、丸神教授がついに登場。怒涛の伏線回収が待ち受ける「七夕の国」第9話
やっと会えた…丸神教授との再会に、江見が卒倒!?
第9話のハイライトとなるのが、“丸神の里”にいると匂わされながらも、目にすることができなかった丸神教授の登場シーンだ。ナン丸が町民や警察を前に「振り回されてちゃいかん」と主張していると、丸神教授による「自分の首に絡んでいる、見えない鎖のことだよ」と艶やかな声が響いてくる。車のヘッドライトを背中から浴び、ピアノの重厚な音色と共に少しずつ丸神教授の全容が見えてくる過程は、その場にいる人々と同じように視聴者も固唾を飲むこと必至。そこでお目見えした丸神教授はなんと耳が尖り、額が赤く変形していた…!観ているこちらもワクワクと緊張感が最高潮に達する場面となっているが、丸神教授を慕い、彼を捜し続けていた江見は驚愕の姿を目のあたりにして思わず倒れ込んでしまう。
丸神教授は、カオスと化した現状の解決策として警察に協力をすると約束する。その場をまとめ上げ、ビシッと方向性を示す彼の思慮深さは、惚れ惚れとするほど。一方、江見やナン丸、幸子、ゼミ生を集めて、これまでの謎を整理していく丸神教授の目は少年のように輝き、好奇心旺盛で研究熱心な性格もビシビシと伝わってくる。配信直前特別試写イベントにおいて、丸神教授役の三上は「こういう作品、好きなんですよね。現実をぶっ飛ばすやつ。こういうところに、登場人物としてぜひ参加したいと思った」と前のめりで撮影に飛び込んだと話していたが、一瞬にして観る者の心を掴む唯一無二の存在感、硬軟自在な演技力はさすがのひと言。
そこからは丸神教授の特別授業によって、時期外れの「七夕祭」「カササギの旗」「頼之の手形」など、あらゆるミステリーが筋道を立てて解明されていくのだが、クライマックスでは“丸神の里”の地形が鍵を握っていたことがわかり、大胆な仕掛けに胸が高鳴った。ぜひパズルのピースが埋まっていくような爽快感に浸ってほしい。いよいよ第10話は、最終回!常識をぶっ飛ばすようなラストが待ち受けているはず。数々の謎の解明はもちろん、頼之やナン丸たち、それぞれの決断をしっかりと見届けたい。
文/成田おり枝