三山凌輝&久保史緒里W主演!内田英治監督最新作『誰よりもつよく抱きしめて』2025年2月公開決定
<キャスト、スタッフコメント>
●三山凌輝(水島良城役)
「内田監督とは以前に偶然海外でお会いしたご縁もあり、いつか作品で御一緒できたらと話をさせて頂いていたのですが、まさかこんなに早く、しかも監督の作品で自分にとっても初の主役を努めさせて頂くことになるなんて、そのスピード感含めて、本当に驚きの連続でした。良城を演じる事は、当初シンプルにワクワクした部分がありましたが、自分の陽の性質に比べ、すごくかけ離れていたり、更には強迫性障害を患っているということもあり、自分とは正反対とも言える、この難しいキャラクターを演じるには、どう役に向き合えばいいのか、最後まで、ずっと考え試行錯誤し続けました。作品自体は、画に流れる空気感がとても素敵なのですが、よくある恋愛映画に終わらず、人のモヤッとする矛盾みたいなものがあえて描かれていたり、人間生きてたら、こういう事あるよね…みたいなリアリティある展開を含めて内田監督だからこその魅力が詰まっていて、人の心に必ず引っかかるような、そんな味わい深い作品になっているのではと思います。誰もが人間関係や恋愛で知らずに経験しているような、単純に割り切れない複雑な気持ちや、行動を敢えて描くことにより、皆さんの心にどんな思いを残す事ができるか?僕自身も楽しみですし、皆さんも、どうか楽しみにしていて下さい。」
●久保史緒里(桐本月菜役)
「桐本月菜役を務めさせていただきました、久保史緒里です。月菜として生きた日々を今振り返ってみると、とても息苦しかったように思います。常に自分の感情に蓋をしているようで、はたして己にとって一番大切にしたいものはなにか、自分なのか、愛する存在なのか、あるいはそれ以外なのか。環境や行き場のない想いに振り回されながらも、月菜の心を満たしてくれるものも蝕んでいくものもいつだって『愛情』だったように思います。そんな刺激的な日々を、三山さん、チャンソンさんをはじめとする素敵な方々とご一緒させていただき、本当に光栄でした。また、内田監督とご一緒させていただくのは今回で三度目となります。繊細に揺れ動く月菜の心情を言葉に変換しながら、真正面から向き合っていただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。この作品が、私たちが生きるなかで日々探し求めている愛情のカタチを見つけ出すきっかけとなりますように。そして、月菜が見つけた、導き出した、愛情の答えを見届けていただけたら幸いです。劇場でお待ちしております」
●ファン・チャンソン(イ・ジェホン役)
「オファーをもらったとき、日本で俳優としての活動を続けていくきっかけになる作品ではないかと思い、とてもワクワクしました。素敵な作品の提案をいただいたので、なによりも精一杯頑張りたいという気持ちでいっぱいでした。私が演じるイ・ジェホンは、父親の家業を継ぐことを拒否し、シェフになるという夢を持ちながら日本で働き、自分の夢に向かって頑張る男性です。そんなジェホンがシェフの夢を諦めようとしていた時に、日本でのあるきっかけで夢を持ち続けることになり、自分の道を愛して大切にしていく情熱的な人物です。撮影は長い時間ではありませんでしたが、撮影期間中、スタッフのみなさんや共演者のみなさんとの相性がとても良かったと思います。内田監督の正確で細かい演出と、その演出を実行するスタッフのみなさん、そして素晴らしい役者のみなさんと共演することができて本当に幸運でした。恋の感情と葛藤は、必ずしも現時点で解決されなければならないモノではないということ。忘れていた感情の物語が時間の流れに溶け込み、互いを理解して許すことができるということ。私はこの映画を通して、恋をしている私たちに必要なのはこういうことではないかと思いました。ぜひ楽しんで観ていただけたら嬉しいです。^^」
●内田英治(監督)
「ふとしたきっかけで出会った小説『誰よりもつよく抱きしめて』を映画化させていただきました。小説のなかで描かれる、愛情にまつわる悲しみや純粋な気持ちをスクリーンに投影させたいという衝動に駆られ、若手俳優たちとともに作品作りを行いました。ミュージシャンとしても活躍する三山凌輝、久保史緒里、チャンソンの3人の演技は初々しさとリアリティが混合する素晴らしいものとなり、その姿をぜひ劇場で見ていただきたいと思います」
●新堂冬樹(原作者)
「内田英治監督と初めて出会ったのは、六年前のことだった。私の著書、『誰よりもつよく抱きしめて』を映画化したいとの話が、共通の知人の制作会社の経営者を通してあったのだ。本書は2005年発売の作品で、その当時でも13年前に刊行された小説だった。光文社の『女性自身』で連載していた作品で、発売当初から映画化、ドラマ化の話が殺到していた。いろんな問題で話がまとまらずに結局、映画化までに20年の歳月を要してしまったが、結果、内田監督という稀代のヒットメーカーが撮ってくれることになったので、ここまで待ってよかったと思っている。先日、試写を観た私がまず思ったのは、主役の三山さんが、いい意味で『BE:FIRST』の三山凌輝のイメージを崩してくれたということだ。どういうことかと言うと、主人公の脅迫的潔癖症を患っている良城が憑依したような演技だったからだ。私は小説家という仕事柄、年間300本前後の映画やドラマを観ているが、ここまでタレントイメージを裏切る演技をした若手役者を見た記憶がない。もう一人の主役、月菜役の久保史緒里さんの演技には言葉を失った。セリフのうまさはもちろん、セリフがないときの表情や瞳の演技が、セリフがあるときと同等、もしくはそれ以上に心に伝わってきた。小説家風にたとえると、顔面筋、毛細血管の一本一本まで動かす演技力、という感じだ。久保さんにお会いする前から、滅多に人を褒めない内田監督の評価が異常に高かったのも納得の女優力だ。静と動の演技の使い分けや声のトーンの強弱のつけかたが秀逸で、陳腐な言葉かもしれないが、彼女のような人を天才というのだろう。チャンソンさんとは約10年前に、私の著書『忘れ雪』で主役をやって貰って以来、久々の再会だったが、韓国でもドラマや映画で活躍し、以前に比べて演技に深みが出て、大人の役者さんになったと感慨深い思いでスクリーンを見ていた。話題性だけではない二人の若き主役を抜擢し、これだけの作品に仕上げた内田監督の眼力と演出力もまた、紛れもない天才の為せる業だ。こんなに素敵な映画になり、小説家冥利に尽きる思いだ」
文/鈴木レイヤ