人気ヴィランを主役としたDCドラマ「ザ・ペンギン」、視聴前に抑えておきたい『ザ・バットマン』とのつながりは?
DCを代表する看板ヒーロー「バットマン」の人気ヴィラン、ペンギンを主人公とするドラマ「THE PENGUINーザ・ペンギンー」が、U-NEXTにて9月20日(金)から毎週1話ずつ(全8話)独占配信される。
本作は、コリン・ファレル扮する怪人ペンギンを主人公に、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(21)のその後を描くスピンオフ。ということで、ここでは直接的なつながりを持つ『ザ・バットマン』をおさらいしながら、ドラマの注目ポイントを挙げていきたい。
街ぐるみの腐敗が描かれた『ザ・バットマン』をおさらい
リブート版「猿の惑星」シリーズで知られるマット・リーヴス監督がメガホンをとり、活動を始めてから2年が経った頃のバットマンことブルース・ウェインの活躍を、ダークな雰囲気全開で描いた『THE BATMAN-ザ・バットマン-』。
ハロウィンの夜、ゴッサムの市長ドン・ミッチェル(ルパート・ペンリー=ジョーンズ)殺害事件が発生。現場にはリドラー(ポール・ダノ)と名乗る犯人からの謎めいた手紙が残されており、バットマン(ロバート・パティンソン)はゴードン警部補(ジェフリー・ライト)と共に独自捜査を進めていくが、その後も警察官、検事…と街の有力者がリドラーによって殺され、ついにブルースも命をねらわれることに…。
ブルースの父トーマスにまつわる黒い交友関係など、リドラーによって次々とゴッサムシティの権力者たちの裏の顔が暴露され、政治と悪が結びついた腐敗した人間関係が徐々に明らかになっていく、ポリティカル・サスペンス色も強かった本作。なかでも犯罪組織ファルコーネ・ファミリーの“ドン”カーマイン・ファルコーネ(ジョン・タトゥーロ)は、警察や検事に情報を流すスパイであると同時に彼らを支配する“真の市長”であり、そんなカーマインがリドラーに射殺されてしまうという展開はショッキングだった。
映画では踏んだり蹴ったりだったペンギンのドラマでの活躍に期待!
リーヴス監督が製作総指揮を担当する「THE PENGUINーザ・ペンギンー」は、リドラーの策略によってゴッサムの街が大洪水となった映画ラストの1週間後からスタート。カーマインによる支配という一つの時代が終わり、混乱するゴッサムシティの様子が、長年カーマインの右腕を務めてきた“ペンギン”ことオズワルド・コブルポットの視点から語られていく。
『ザ・バットマン』では、ファルコーネのアジト「アイスバーグ・ラウンジ」のオーナーを務め、薬物取引の現場にも足を運ぶほど懸命に働いていたにもかかわらずカーマインからは見下され、バットマンたちには推理ミスで無駄に問い詰められるなど、悪役ながらかわいそうな役回りだったペンギン。
今回のドラマの予告映像で「ファルコーネの連中は混乱している。乗っ取る好機だ」と語っているように、ドン亡きあとの空白となった権力の座をねらってやる気満々。謎の少年ビクター(レンジー・フェリズ)と共に行動をする一幕もあり、どのような関係なのか気になるところだ。
そんなペンギンを取り巻くキーパーソンとなりそうなのが、カーマインの娘ソフィア(クリスティン・ミリオティ)だ。混乱に陥る家族のなか、自分のことを疎ましく思う一族の老いぼれたちへの反撃を試みる彼女はペンギンに近寄るような素振りも見せており、協力関係となるのか、利用するだけなのか?マフィアを題材とした作品だけに、複雑な人間模様がポイントとなることだろう。