ホアキン・フェニックスが語る「ジョーカー」の役作りで大切しているもの「“この男はどうなるのか?”を突き詰めた」
「トッド・フィリップスは想像力が豊かで変化を恐れず、しっかり結果を出せるフィルムメーカーです」
本作のメガホンをとったのはトッド・フィリップス。前作と同じく製作、共同脚本も手がけている。フェニックスにとって彼は仕事上のパートナーであると同時に、親友でもあるという。「トッドと僕はユーモアのセンスがよく似ているので、話をしていて楽しいんです。ウマが合うということですね」と目を細める。監督としてのフィリップスの魅力を聞くとオープンなスタンスだという。「常に行動は迅速で、新しいアイデアが浮かぶとすぐにトライするんです。例えば現場でいいセリフを思いつくと、迷うことなく修正する。想像力が豊かで変化を恐れず、しかもしっかり結果を出せるフィルムメーカーです」。
そんなフィリップスが「ジョーカー」シリーズにもたらしたものは大きいという。「トッドのキャラクターへの共感力が、本作の魅力と言ってもいいでしょう。彼はキャラクターに愛や感受性を持って接します。決してアーサーの行動をジャッジしないし、からかいもしない。もちろん嫌悪感も抱かない。そんなトッドのスタンスが作品に現れています。おかげで観客は、自分の好きな形でキャラクターや作品を受け入れることができるんです」。
愛を切望するアーサーと、ジョーカーを信奉するリー。2人を待ち受ける運命とは?衝撃のクライマックスをスクリーンで味わってほしい。
取材・文/神武団四郎
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