山寺宏一&伊瀬茉莉也が語る、ノリノリで挑んだ『ビートルジュース ビートルジュース』“全身吹替”の裏側「型取りに4時間、特殊メイクに5時間…」

インタビュー

山寺宏一&伊瀬茉莉也が語る、ノリノリで挑んだ『ビートルジュース ビートルジュース』“全身吹替”の裏側「型取りに4時間、特殊メイクに5時間…」

「本当に僕以外の“全身吹替”はみんなかっこいい…(笑)」(山寺)

【写真を見る】違いがわからない?驚異の再現度な“全身吹替”ポスターの比較画像!
【写真を見る】違いがわからない?驚異の再現度な“全身吹替”ポスターの比較画像![c] 2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

——まさに全身全霊の“全身吹替”はいかがでしたか?かなり作り込まれている印象です。

山寺「役作りに役立ったのでは?と訊かれるのですが、“全身吹替”の撮影はアフレコのあとで、実は役作りには役立っていません(笑)」

伊瀬「そうなんですよね。山寺さんは特に時間をかけたのに(笑)。何時間くらいかかったんですか?」

山寺「特殊メイクの型取りに4時間、メイクに5時間、撮影に3時間です」

伊瀬「私は見てのとおり、人間の役なので…」

山寺「特殊メイクの必要はないよね(笑)」

伊瀬「そうなんです。でも宣伝担当者からは、『似せるとか再現ではなく、完璧な“全身吹替”をお願いします』と言われて。最初、どういうことだろう?って思いました(笑)」

山寺「そうですよね(笑)」

伊瀬「ここまでやるなんて、私も映画に出るんじゃないかみたいな感覚になりました(笑)。“全身吹替”は史上初だということ、そして山寺さんの全身吹替がどんなものになるのかも聞いていたし、宣伝スタッフの熱い想い、作品に対する愛情を感じたので、『このお祭りに乗っからせてください、一緒に神輿を担がせてください』みたいな気持ちでした。ノリノリでやらせてもらったし、本当に楽しかったです」

山寺「メイク中は表情の練習とかしながら、特殊メイクチームと仲良く話をして。大変だったけど、僕も楽しかったです。メイクの様子を自分で撮影して、タイムラプスで16秒にまとめた動画もあります」

伊瀬「16秒(笑)」

山寺「5時間かけたのにね(笑)。大きいポスターで見るとわかるけど、コンタクトを入れたり、爪の先までオリジナルと同じようにして汚しも入れたりしているんですよ。そしたら、誰かが『ダメだった部分はレタッチ入れます!』と言ってて。だったら、全部それでできるだろう!なんて思ったりした瞬間もありました(笑)」

——そこまでやってくださっているというのを知ると作品のファンとしてはテンションが上がります。

山寺「ティム・バートン監督も、マイケル・キートンもCGを使いすぎないことにこだわっていると聞いたので、『それなら僕も!』という想いもありました。スマホのフィルターなどでも、ある程度加工できる時代に、アナログで時間をかけてやることは間違ってないって。と同時に、“これであなたもビートルジュース”なんてアプリができたら、僕が5時間かけてやったことをみんなが簡単にできるようになっちゃうかもなんて思ったりもするけれど(笑)」

ビートルジュースの元妻ドロレス、吹替えは沢城みゆきが務めた
ビートルジュースの元妻ドロレス、吹替えは沢城みゆきが務めた[c] 2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

——そのアプリがあったら楽しそうですね(笑)。ご自身以外の全身吹替の感想もお願いします!

伊瀬「撮影前に沢城さんのビジュアルを見せてもらった時は、『みゆき姉さん、かっこいい…』って惚れ惚れしちゃいました。私もこんなふうに撮ってもらえるんだってワクワクもしたし」

山寺「みゆきちゃんはホチキスを使ったりしているけれど、元はモニカ・ベルッチですから。女性陣はみんな綺麗系だからいいじゃない。僕なんてねぇ…(笑)」

伊瀬「でもビートルジュースそのものでしたよ。爪の先に汚しを入れていたと聞いて、さすがだなって」

山寺「ありがとうございます。森川(智之)くんのメガネなし、オールバックはネットでも話題になっていたけれど。最初は『誰?』って思いましたね。すごく新鮮で、かっこよかったです。ウルフ役の山路(和弘)さんも脳がすごいことになっているけれど、元々がかっこいいから。『(本格的な“全身吹替”に)参ったよ』みたいなことを言ってたけれど、絶対楽しんでいたと思います。小林(千晃)くんはポスターではすごくちっちゃく写っているけれど、アップになったのを見たら普通にかっこいいんですよ。本当に僕以外はみんなかっこいい…(笑)」


——何度も見たはずのビートルジュースでしたが、全身吹替と言われるまでわからなかったです。ポーズも完璧です!

山寺「よかったー。マイケル・キートンは歯も特殊メイクでつけていると思うんですが、僕は自分の歯なんですよ。でも、やるなら徹底してやりたいし、『すげー!』って言われたいので、かなり頑張りました。ここまでやったのに『ふーん』や『へー』とは言われたくないので(笑)」

事務所の先輩後輩の2人。お茶目なポーズも息ぴったり!
事務所の先輩後輩の2人。お茶目なポーズも息ぴったり!撮影/興梠真帆

——ネットはかなり沸いていました!

伊瀬「ですよね。ティム・バートン監督も全身吹替版のポスターを見てくださったそうで。もちろんファンの方の反応も気になりましたが、監督はどう思うのかなってすごく気になっていて。見た瞬間に『全身吹替版ポスター10枚ちょうだい!』って言ってくださったと聞いてすごくうれしくなりました。『日本の宣伝チームはクレイジーなことをやってくれた、エキサイティングだ!』と喜んでくださったそうです」

——最高の反応ですね。バートン監督公認です。

山寺「うれしいですね。やった甲斐があった!」

伊瀬「光栄です!」

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