山寺宏一&伊瀬茉莉也が語る、ノリノリで挑んだ『ビートルジュース ビートルジュース』“全身吹替”の裏側「型取りに4時間、特殊メイクに5時間…」

インタビュー

山寺宏一&伊瀬茉莉也が語る、ノリノリで挑んだ『ビートルジュース ビートルジュース』“全身吹替”の裏側「型取りに4時間、特殊メイクに5時間…」

「声も経験値も変わるから、年を重ねたら演じる声優が変わってもいいと思う」(山寺)

前作『ビートルジュース』出演時、約36年前のキャスト陣
前作『ビートルジュース』出演時、約36年前のキャスト陣[c]EVERETT/AFLO

——ビートルジュースの野望は人間界への移住です。お2人のいま現在の野望はありますか?個人的なこと、そして、お仕事面では「声優界の◯◯になる!」みたいな野望があるのかを伺いたいです。

山寺「僕は長寿第一でとにかく長く仕事がしたいです。数日前も大先輩の羽左間道夫さんとイベントのお仕事でご一緒したのですが、90歳なのに現役で舞台に立たれている。本当に憧れますし、目標です。声優界の◯◯みたいなのは考えたことないかなぁ」

——すでに言われているものもありますよね。

山寺「いやいや、まだまだです。僕が声優になったのは、大学の時に落語研究会に入ったのがきっかけです。古今亭志ん朝さんの大ファンで、いまもずっと志ん朝さんの落語を聴いています。落語をやっている人で志ん朝さんに憧れていない人はいない。声優界と落語界という違いはあるけれど、目指すなら“声優界の古今亭志ん朝さん”になりたいと思い続けたいですね」

伊瀬「私がもともとこの業界を目指したきっかけはアニメの映画監督になりたかったからなんです。その後、声優として20年お仕事してきましたが、これからは演じることだけじゃなくクリエイターの方たちと一緒に作品をつくったり、アニメ業界全体を日本だけでなく、世界中に伝えていけるようなことをしたいと思っています。そのための活動、今後の展開を考えてちょうど動き始めているところです。私の場合は個人的な野望と声優界の◯◯が同じになっている感じです」

——声優界、多彩な方が多いですね。いろいろな展開も増えてきましたし、今後も楽しみがたくさんありそうです。

山寺「本当に、楽しみですよね。僕なんて業界のためになんて考えたことない。自分のことしか考えてないよ(笑)」

伊瀬「そんなことないです!」


——結果、声優界のためになることをやってきていますから。

山寺「うれしい!ありがとうございます(笑)」

声優という仕事への想いを語ってくれた
声優という仕事への想いを語ってくれた撮影/興梠真帆

——ちなみにマイケル・キートン、ウィノナ・ライダー、キャサリン・オハラは前作から続投。声優さんは1つの役を長く演じることも多いですが、本作のように36年ぶりに同役を再び演じるというケースをどう思いますか?

山寺「茉莉也ちゃんの場合は、デビューした時の作品の役をあと15年後にやるってことだよね。想像してみてどう?」

伊瀬「また演じさせていただけるのはすごくありがたいですけれど、いろんな経験値を得た自分がその当時のお芝居を求められたら、ちょっとハードルが高いなとは思います。山寺さんはそういう経験ありますよね?」

山寺「つい最近も発表された作品でもありますね(笑)。びっくりしましたけれど。『ビートルジュース』の場合は35年後を描いているから同じ役でも特に問題はないかなって思うんです。ましてや死後の世界だから、数字はあってないようなものだし(笑)。でもアニメのキャラクターの場合は大変ですよ。こっちは声も経験値も変わっているんだから。僕自身は、年を重ねたら演じる声優が変わってもいいと思っています。もちろん、年を取ったからダメと言われたくないから、オファーが来たら頑張るけれど、基本的には年相応の役をやればいいかなって。でも、確かに、大好きなキャラクターは、無理をしてもどうかなと思いながらも、自分がやりたいという気持ちもあります。声のキープも大変だし、歳を重ねれば芝居にも余計なものがくっついてくる。だけど、そこを踏まえて対応できるようにいなきゃダメという気持ちで、芝居でちゃんとできるようにという想いは常に持っています」

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『ビートルジュース ビートルジュース』は公開中![c] 2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

取材・文/タナカシノブ

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