世界中を魅了する革命家チェ・ゲバラ。歴史的英雄に厚い信頼を置かれた日系人がいた!
死後50年経った今なお、世界中で熱烈な支持を得ているキューバの革命家チェ・ゲバラ。そんな偉大な英雄が、自身のファーストネームを授けた日系人がいたことをご存知だろうか?映画『エルネスト』(10月6日公開)では、その日系人・フレディ前村ウルタードの知られざる生涯に迫る。
ボリビア日系二世のフレディは、20歳の時に医師を志してキューバへ留学。そこで彼はゲバラと運命的に出会い、弱者のために戦う彼の思想や価値観に感銘を受ける。同じころ、ボリビアでは軍事クーデターが勃発。社会の不平等是正と貧困の根絶を胸に、ゲバラ率いる革命部隊へ参加を志願したフレディは、過酷なボリビア戦線に身を投じる。
この時フレディは、ゲバラから戦士名としてファーストネーム“エルネスト”を授けられる。それは自身もかつて医師を志したゲバラが、フレディに親しみを覚えたからということもあるが、なによりも彼の熱い志に惹かれたからだろう。困っている人に手を差し伸べ、医療未発達の祖国のために医学を学び、想いを寄せる女性が苦難にあれば愛情を持って支えるなど、フレディはとにかく正義感あふれる優しい男。本作で描かれる彼の勇姿の数々に、思わず胸を熱くさせられるはずだ。
フレディを演じたのはオダギリジョー。約半年間でスペイン語を完璧にマスターし、体重を12kg絞って撮影に臨んだという彼の渾身の演技も必見だ。激動の時代を駆け抜け、信念を貫き通したフレディの闘志を、劇場で見届けてほしい。【トライワークス】
作品情報へ