第74回ベルリン国際映画祭に正式出品され、第60回百想芸術大賞で4冠を受賞、韓国で2024年のNo.1大ヒットとなった『破墓/パミョ』(公開中)。このたび豪華キャストや監督によるメイキング映像と写真が解禁された。
本作では、墓に隠された恐ろしい秘密を掘り返していく。監督、脚本は、『プリースト悪魔を葬る者』(15)、『サバハ』(19)で観客を魅了してきた鬼才チャン・ジェヒョン。墓地を見る風水師サンドク役に、『オールド・ボーイ』(03)で映画賞を総なめにした演技派俳優チェ・ミンシク、お祓いを行なう巫堂ファリム役に、ドラマ「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」で社会現象を巻き起こした人気女優キム・ゴウンが務めた。そのほか改葬を仕切る葬儀師ヨングン役を、『コンフィデンシャル/共助』(17)で存在感を見せつけた個性派俳優ユ・ヘジンが、祈祷を捧げる巫堂ボンギル役を、ドラマ「ザ・グローリー~輝かしき復讐~」で一躍注目を集めた若手俳優イ・ドヒョンが演じる。
到着したメイキング映像では、本作の撮影秘話やこだわった点などを、キャストや監督自らが解説している。ジェヒョン監督は本作を「墓に隠された秘密を描いたサスペンス・スリラー」と話す。そして、風水師サンドク(ミンシク)について「ミンシクさんの表情にはすべてをリアルにする不思議な力があります」と大絶賛すると、続けて「ゴウンさんの顔つきには韓国っぽさもあります。カリスマ性や鋭さなどいろいろな顔が」と、巫堂ファリム(ゴウン)にも言及する。ミンシクも「ゾッとしました。本職の巫堂かと思いました」とキム・ゴウンが披露した“テサルお祓い”シーンを回想した。
また、 監督は葬儀師ヨングン(ヘジン)という役についても「とても的確にかつ淡々と演じてくれた」と述べ、ファリムの弟子ボンギル(ドヒョン)については「カリスマ性や演技力、すべてを備えた俳優で、会ってみたかったです」と語る。ゴウンは超豪華キャスト陣との共演について「みんなすごく強烈なキャラなので、共演するのが楽しみでした」と言うと、 ミンシクは「みんなプロ意識を持ってました」と当時を振り返る。監督も「想像を超える化学反応が起こりました。それだけでも見応えのある映画かと」と本作の見どころを伝えている。
一方、ミンシクはジャンル映画監督と呼ばれるジェヒョンについて「韓国映画の多様化という点でも、独自のジャンルを上手く開拓しています」と評価。ヘジンも「まさに“ジャンル職人”だ」とうなると、ドヒョンも「撮影はスムーズで、さすが“職人”だと思った」と、ゴウンも「CGに頼らないと決めた監督も素晴らしい」と現場での演出を絶賛する。監督も「すべての小道具やセットが主役になるように、本物らしさにこだわった」と制作の裏側を語った。
最後にミンシクが「人間や自然への限りない愛が描かれている。皆さんは劇場で何の先入観も持たず、ただ楽しんでください」と話すと、ユ・ヘジンは「すごく奇妙で初めて見るスリラーです」と、キム・ゴウンは「『破墓/パミョ』は日本でも劇場公開されます」と、イ・ドヒョンは「ご期待ください」と、日本のファンへメッセージを送っている。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(18)、『パラサイト 半地下の家族』(19)を超えて韓国で約1200万人を動員した本作をぜひ大スクリーンで観てほしい。
文/山崎伸子