<キャスト&スタッフコメント>
●橋本愛(早乙女カナコ役)
「大学に通えなかった自分にとって、この作品はあらかじめ失われた青春を取り戻すかのような…というほど甘酸っぱい話でもないのですが、全く知らない世界を手探りで途方もなく歩く感覚、でした。男とか、女とか、そのグラデーションとか、自意識、愚かさ、狡猾さとか、そんなものがわっと湧き上がってきて、葛藤して、ぐちゃぐちゃになって。でもそれこそがオリジナルで、そして何でもない自分自身なのだと、そんなふうに思ったんです。全然大人になんてなってなかった!」
●中川大志(長津田啓士役)
「長津田というキャラクターを知れば知るほど人間の奥深さが出てきて、とてもチャーミングです。この役は僕にとってまた新たな挑戦でもありました。映画の中で流れていく時間、変化していく季節が、苦しくも心地よかったです」
●矢崎仁司(監督)
「物語より、光景の積み重ねこそが、観る人の心に触れると信じて映画を作り続けてきました。素晴らしいスタッフとの出会いで光景が映し撮れたと思います。ぼんやりした不安の世界をサバイブする彼、彼女たちに会いに来てください。きっと元気になれる。見えない鎖を解き放つ作品になるとうれしいです」
●柚木麻子(原作)
「あまりにも美しい愛についての映画で自分の原作かどうか、疑ってしまった」
文/平尾嘉浩
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