BE:FIRSTやBTSら人気アーティストのODS作品を手掛けるオ・ユンドン監督にインタビュー!「ライブ映像を再構成して、さらに意味のある記録に」

インタビュー

BE:FIRSTやBTSら人気アーティストのODS作品を手掛けるオ・ユンドン監督にインタビュー!「ライブ映像を再構成して、さらに意味のある記録に」

「ライブフィルムのようなODS作品は、いまでは商業的な映画に並ぶ、メインストリームになってきている」

BE:FIRSTとSKY-HIとの絆やBESTYへの愛を愛も実感できる内容に!
BE:FIRSTとSKY-HIとの絆やBESTYへの愛を愛も実感できる内容に!撮影:田中聖太郎写真事務所 [c]B-ME & CJ 4DPLEX All Rights Reserved.

本作を制作するにあたって、プロデューサーのSKY-HIとどのような話をしたのかについても、明かしてくれた。「2年前にSKY-HIさんに初めて『映画を作りたいです』とプレゼンを行った時に、『全国ツアーからその後の東京ドームまでの道のりを描きたい』という話をしていました。なので東京ドームに関しては、前作の段階から頭の中に企画はあったんです。多分SKY-HIさんのスタイルに合っていたのかもしれないのですが、こちらが提示した方向性にたくさん賛同してくださいました。BE:FIRSTのマスタープランと言いますか、今後のビジョンについて共有してくださったおかげで、その瞬間瞬間を、映画でどのように記録すればいいのかアイデアを得ることができました。SKY-HIさんの望むような作品に、近づけられたのではないかと思ってます」

BE:the ONE -MEANT TO BE‐』は東京ドームでのパフォーマンスをメインとし、その他にメンバーの素顔を知ることができるメイキングやインタビューなど、様々な要素で構成されている。ライブビューイングとは異なる、一つの映画として作品を作り上げていくうえで、監督が大切にしていることとは?

「BE:FIRSTを最も美しく記録することを、一番大切にしていました。今回の映画はライブフィルムではありますが、ドキュメンタリーでもあります。BE:FIRSTの歴史の中で初の大きなステップとなる東京ドーム公演を、BESTYの視線でどのように描けばいいのか、BE:FIRSTの美しい瞬間をどう記録するかについては、事前にすごく悩みました。ライブ映像もセットリスト通りでなく、映画に合わせて再構成することによって、さらに意味のある記録になったのではないかと思います」

BTSやSEVENTEEN、BLACKPINKらのODS作品を手掛けてきたオ・ユンドン監督
BTSやSEVENTEEN、BLACKPINKらのODS作品を手掛けてきたオ・ユンドン監督[c]B-ME & CJ 4DPLEX All Rights Reserved.

『BTS: Yet To Come in Cinemas』(23)、『BLACKPINK WORLD TOUR [BORN PINK] IN CINEMAS』(24)など、世界的人気を誇るK-POPアーティストのODS作品を多数手掛けている監督に、改めてODS作品の魅力についても聞いた。

「K-POPのファンダムにおいて、ライブを劇場で鑑賞するということがまだ浸透していなく、なじみのない時期がありました。しかし私は10年前から、ライブフィルムを映画にしていく作業を行っています。こういったライブフィルムはODS作品と呼ばれていますが、個人的にはODSは、いまでは商業的な映画に並ぶ、メインストリームになってきていると確信しています。その理由として、近年は作品を鑑賞する方法が配信サービスの普及ですごく多彩になってきましたが、観客がいつどこでその作品を鑑賞しようとしても、やっぱり没入感が一番大事だと考えているからです。こうしたライブフィルムは、観客に没入感を与えるという面において、すごく魅力的だと思っています」

しかし韓国では日本やその他の国に比べ、ODS作品はそこまで活性化していないのだという。「私がライブフィルムを制作すると、少なくとも全世界100か国で上映されるのですが、その中で国内(韓国)で上映される劇場数の割合は全体の10%以下であることが多いです。最近は日本やアメリカなど、グローバルでどう展開していくかに注目しています。あとはやはり、作品の人気はそのアーティストの人気とも比例しています。例えばBLACKPINKはアメリカやヨーロッパあたりで人気ですし、SEVENTEENは圧倒的に日本での人気が高いです。また、Coldplayは全世界でバランス良く人気がありました。今はグローバルに、K-POPやJ-POPなど、様々なアーティストの多彩な企画を進行しています」

「監督には今後もBE:FIRSTを撮り続けてほしいし、ぜひほかの日本のアーティストの作品も撮ってほしい」。インタビューの最後にそう伝えると、監督は笑顔を見せてこう語ってくれた。

「BE:FIRSTの次の映画も担当したいと、私も強く望んでいます!今年だけで13本の映画を公開しまして、来年は20本ほど予定していますが、日本のアーティストに関しても積極的に制作していくプランはあります。ですが、初めてだったということもあり、ここまで愛情を持って接することのできる日本のアーティストは、やはりBE:FIRSTだけではないかと思っています」


取材・文/紺野真利子

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