赤血球や白血球、血小板たちの役割は?体のことが楽しく学べる『はたらく細胞』図鑑
冷静沈着な免疫細胞たちの司令官、ヘルパーT細胞
細菌などの外敵侵入の知らせを受け、敵の情報をもとに的確に攻撃できるように戦略を決める司令官のヘルパーT細胞。冷静沈着で眼鏡を着用し、仕事中でもティーカップを手にしている。演じるのは染谷将太。クールな雰囲気だが、日胡のアドレナリンが上昇した際はほかの細胞たちと一緒に制御不能で踊っていた。
損傷した血管を修理して回る血小板
血小板は赤血球、白血球(好中球)と同じく血液中の有形成分の一つ。血管が損傷した時に集合し、止血する役割を担っている。ほかの細胞よりもサイズが小さい。損傷箇所を道路の舗装工事のように修理して回り、粘着力のあるネット状の道具に周囲の赤血球や好中球を結合させて穴を塞いでいく。これがカサブタとなる。全員が幼い子どもの姿をしており、スモックのような制服に半ズボン、キャップを被っている。少しお姉さんなリーダーの血小板をマイカ・ピュが演じている。
物質の代謝や解毒を行う肝細胞
深田恭子演じる肝細胞は、肝臓の70~80%を構成する細胞として、物質の代謝や解毒を行っている。歓楽街風のエリアにあるお店に勤めており、そこへ新人赤血球と先輩赤血球がアルコールを分解してもらうためにやって来る。肝臓には異物や毒素、老廃物などを消化、分解、再利用するクッパー細胞もおり、役目を終えた赤血球はここで貪食される。
このほか、憧れの先輩、武田新(加藤清史郎)に出会った日胡のアドレナリンを上昇させるクラブDJのような神経細胞(DJ KOO)、お腹を壊した茂の体内で最後の砦となって踏ん張る外肛門括約筋(一ノ瀬ワタル)など様々な細胞、体内組織が登場する『はたらく細胞』。赤血球、白血球たちの懸命な姿を見れば、彼らのため、そして自分自身のために少しでも健康に気を遣おうと気持ちも改まるはず。映画を楽しみながら、体のことも学んでいこう。
文/平尾嘉浩
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