未知のウイルスに“最前線“で挑んだ医師や看護師たちの物語『フロントライン』2025年6月公開
<スタッフコメント>
●増本淳(企画、脚本、プロデュース)
「きっかけは、まだ私たちの生活に新型コロナウイルスが深く入り込んで来る少し前、2020年3月の初めごろに出会った、クルーズ船に乗船した医師との会話でした。当時は新型コロナウイルスが蔓延するクルーズ船のことを、マスコミが盛んに伝えていましたので、私もわかったつもりでおりました。ところがその医師が語ってくれた船内の実態は、世の中に知られていないことばかりで、驚くべきことや涙なくしては聞くことのできないエピソードの連続でした。日本中の誰よりも先に未知のウイルスに立ち向かうこととなった医師や船員、乗客たちはどれほどの恐怖や葛藤を味わったのでしょうか。また家族は彼らをどんな気持ちで送り出したのでしょうか。私はこの知られざる愛と勇気の物語を一人でも多くの人に共有してもらいたいと考えました。そしてこの度、多くの人々の協力を得て、こうして皆さまに映画という形でお届けできることになりました」
●関根光才(監督)
「未知のウイルスがもたらす『パンデミック』というものについて、2020年以前の私たちはほとんど無知であり、その衝撃に、私たちは人生が静止するかのような経験をともにしました。全人類が共有することになる出来事というのは、私たちが生きている間あと何回起こり得るでしょうか?その最初期に起きたとあるクルーズ船での『クラスター』、それもこの初めて経験する恐ろしい事態に突然放り込まれ、立ち向かうことになった最初の医療従事者たちや様々な人々の葛藤や愛の実話を、増本淳さんのオリジナル脚本で映画化する…稀有で、挑戦的で、私たち皆が共有すべき作品になると思いました。そしてこの作品に参加できるなら、それはフィルムメーカーとしての重要な責務だとも感じていました。もし次にパンデミックが起きた時、私たちは一体どうするのか…知られざる物語から紐解けるなにかが、きっとあると思います」
<本編鑑賞後のキャストコメント>
●小栗旬(結城英晴役)
「すごく力のある映画でした。全員が主役の映画になっており、参加できたことを誇りに思います。どのエピソードも実話をベースにしたものなので、とてもドラマチックでした」
●松坂桃李(立松信貴役)
「撮影時は船内がどんな風に描かれていくのかわからないまま、緊張感だけは絶やさずに現場に臨んでいました。なにが起きているのかわからない。これは当時、実際に関わっていた人々の誰しもが感じていた感情だったのだと思います。観た方の中に記憶として残り、この映画を心の中で持ち続けられるような作品になってほしいです」
●池松壮亮(真田春人役)
「ダイナミックな映像と人間ドラマが調和し、社会性とエンタテインメント性の両方を備えた素晴らしい映画に仕上がっていました。今作の制作に関わった全員の努力と献身に、そしてあの時この世界を支えてくれた全ての医療従事者の方々の勇気と献身に、心から敬意を表したいと思いました」
●窪塚洋介(仙道行義役)
「手前味噌ですがとても素晴らしい作品でした。皆で乗り越えたコロナ時代がまだ生々しいので、登場人物たちそれぞれ色んなシーンでたくさんの思いが溢れて涙に変わりました。何気ないカットにも心が震えることも多かったです」
文/サンクレイオ翼