ジュード・ロウが英国史上最恐の暴君に『ファイアーブランド ヘンリー8世最後の妻』2025年2月日本公開決定
昨年度カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された、アリシア・ヴィキャンデルとジュード・ロウが共演する『ファイアーブランド ヘンリー8世最後の妻』が、2025年2月14日(金)より公開決定。あわせて予告編、ビジュアル、場面写真が到着した。
昨年度のカンヌ国際映画祭コンペティション部門でのプレミア上映後には、ミシェル・ヨー、マリオン・コティヤールを含む観客から8分間のスタンディング・オベーションが巻き起こった本作。英国史上最もスキャンダラスで悪名高い暴君ヘンリー8世と、その6番目にして最後の妻キャサリン・パーが生き残りを賭けて戦う、静かな恐怖に息を呑む宮廷サバイバル・スリラーだ。
監督は、『見えざる人生』(19)で第72回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門作品賞を受賞したカリン・アイヌーズ。監督作のほとんどが世界三大映画祭で受賞、ノミネートを果たすなど世界が認める名監督だ。本作はブラジル人のアイヌーズ監督にとって初の英語作品となっており、本作のほか、エル・ファニング出演『ポケットの中の握り拳』のリメイク映画『Rosebush Pruning』(原題)の公開も控えている。
在位38年間で離婚と処刑を繰り返した暴虐な絶対君主ヘンリー8世を演じるのは、先日の東京コミコンでの来日も話題のジュード・ロウ。その最後の妻キャサリン・パーを、アカデミー賞俳優アリシア・ヴィキャンデルが演じる。脇を固めるのはエディ・マーサン、サム・ライリーなどイギリスの名優たち。さらに、本年度英国インディペンデント映画賞で衣装デザイン賞受賞、ヘアメイク賞にノミネートされたスタッフが16世紀の英国宮廷を荘厳で冷艶に再現し、アカデミー賞俳優たちによる緊迫の駆け引きを彩っている。
ヘンリー8世とその妻たちの話は日本でも有名で、阿部寛がヘンリーを演じ吉田鋼太郎が演出を務めた舞台「ヘンリー八世」や、ソニンや鈴木愛理らが6人の王妃を演じるミュージカル「SIX」、ヘンリーの娘エリザベス1世の人生を描く漫画「セシルの女王」など、数々の人気作でモデルとして取り上げられている。そんな恐ろしくも魅力的なヘンリーを演じるため、ロウがこだわった驚きのポイントは「匂い」だという。ヘンリーは馬上槍試合での落馬により脚が酷く腐っていたそうで、その強烈な匂いを再現するため、ジュードは血、糞尿、汗といった様々な悪臭を混ぜた香水を作り、想像を絶する匂いを放ちながら撮影していたのだそう。先日ハリウッド殿堂入りを果たしたロウと、ゴールデン・グローブ賞やアカデミー賞など数々の映画賞で称賛を浴びるヴィキャンデル、2人の熱演と演技合戦も見逃せない。
あわせて解禁された予告編は冷ややかな空気の漂うイギリスのテューダー朝を舞台に、ロウ扮する英国王室史上最もスキャンダラスで残虐な王ヘンリー8世と、その最後の妻となったヴィキャンデル扮するキャサリン・パーの姿を捉える。主教に「国王を裏切るのか?」と問われ意味深な表情を浮かべるキャサリン。そして彼女に対し「ほかの王妃たちよりも卑劣な女か?」、「首をはねてやる!」と激昂するヘンリー。複雑に絡み合う宮廷の人々の思惑に緊迫感は高まっていく。最後に、キャサリンはヘンリーに「私たちは地獄行き。覚悟はできています。あなたは?」と問いかけている。
あわせて国王夫婦の横顔を切り取ったインパクト抜群のビジュアルも公開に。目を閉じたヘンリーが、妻であるキャサリンの口を閉ざしており、見たいものしか見ないヘンリーと言いたいことを力づくで抑え込まれるキャサリンを表現するかのようなカットに仕上がっている。
名優たちの共演で、英国史上最恐の暴君と、彼の最後の妻の生き残りを懸けた静かな戦いを描く『ファイアーブランド ヘンリー8世最後の妻』。2人の運命の行方は、ぜひ劇場で見届けてほしい。
文/サンクレイオ翼