配給4社社長が語る、『アバター』と3D映画の今後
『アバター』そして3D映画は映画業界にどんな影響を与えるのだろうか? 28日に開催された社団法人日本映画製作者連盟(映連)の新年記者発表会で、東宝・東映・松竹・角川映画の配給4社が『アバター』ならびに3D映画の今後について明かした。
登壇した東宝の高井英幸社長は、「映画界全体では良いこと。21世紀の映画の可能性が広がり、うれしいことだ。3Dが市民権を得た」と語った。角川映画の椎名保社長も「映画産業を支えるもの。洋画の巻き返しが楽しみになってきた」と述べつつ、「邦画のごまかしが利かなくなる」という側面も指摘した。
松竹の迫本淳一社長は、「(映画そのものが)面白かったから、3Dでなくても面白かったと思う。(製作については)アニメなら良いかもしれない。(山田洋次監督の新作)『おとうと』を3Dでやっても仕方ない」と作品のテイストに左右されることを挙げた。
東映の岡田裕介社長は、「反面教師だと思う。個人的には(『アバター』は)例外なのかもしれないと思う。撮るのは簡単ではない」と私見を述べつつ、「疲れたり、画面が暗かったりするので、ハード面の研究をする必要がある」との課題を示した。
3D映画の道標となった『アバター』に続く作品が、今後どのような形で製作・上映されるのか。また、日本映画界から3D映画の秀作がリリースされるのか。気になるところだ。【Movie Walker/堀田正幸】
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