“韓国三大心霊スポット”を徹底調査!コンジアムやヌルボムガーデンの都市伝説、真相は?

コラム

“韓国三大心霊スポット”を徹底調査!コンジアムやヌルボムガーデンの都市伝説、真相は?

日本でもスマッシュヒットを記録した『女神の継承』(21)でプロデューサーを務めたク・テジンがメガホンをとった『ヌルボムガーデン』(1月24日公開)は、“韓国最恐心霊スポット”として知られるヌルボムガーデンにまつわる都市伝説を題材にしたホラー・エンタテインメントだ。本作の上陸に備え、このヌルボムガーデンも含まれる“韓国三大心霊スポット”を徹底的に紹介していこう。

世界的にも有名な心霊廃病院「コンジアム精神病院」

まずは、2012年にCNNが発表した“世界七大心霊スポット”に日本の青木ヶ原樹海などと並んで選出され、一躍世界的にその名が知れ渡ることとなった、韓国を代表する超有名スポット「コンジアム(昆池岩)精神病院」だ。

ソウルの中心地から約70キロの京畿道光州市に1992年に開院した精神病院で、正式名称は「南陽精神病院」。地上3階建てで200床を超える大規模施設で、開院当初は経営状態も良好。しかし1996年に上水道法の改正によって独自の下水処理施設の設置が義務付けられ、その費用の工面に難航し廃業。翌年には建物の所有者が亡くなり、その息子たちに相続されたのだが、彼らはアメリカに住んでおり、病院の建物はそのまま放置されることに。

ファウンド・フッテージホラーとして映画化もされたコンジアム精神病院
ファウンド・フッテージホラーとして映画化もされたコンジアム精神病院[c]Everett Collection/AFLO

鬱蒼と茂った森のなかにたたずむ病院の廃墟となれば、地元の若者たちを中心に心霊スポットとして扱われるのは自然な流れであろう。先述のような閉院理由があったにもかかわらず、「大勢の患者が亡くなっている」「人体実験があった」「集団自殺した」「院長も不可解な死を遂げた」「開かずの間がある」など、真偽不明の噂が飛び交い、またたく間に人気の心霊スポットとなり、世界中から心霊スポットマニアが集結。不法侵入や近隣住民との間でトラブルが多発した。

そんななか、このコンジアム精神病院に潜入した動画配信者のグループが恐怖を体験するというファウンド・フッテージもののホラー映画『コンジアム』(18)が韓国国内で大ヒットを記録。同作のなかでは、病院が1960年代に開業したという設定になっており、“402号室の呪い”も実際にある噂をもとに創作されたもの。この映画の公開直後の2018年5月、建物と土地の売却が決まり解体。現在では周辺一帯が再開発され、物流センターの倉庫などが建てられている。

世界的にその名が知られた場所も、映画公開後に取り壊されている
世界的にその名が知られた場所も、映画公開後に取り壊されている[c]Everett Collection/AFLO

おぞましい歴史が眠る「慶北ヨンドク刺身店」

続いては、釜山から北におよそ130キロ、慶尚北道盈徳(ヨンドク)郡にある「慶北ヨンドク刺身店」。1950年に始まった朝鮮戦争における重要な局面として語り継がれる長沙上陸作戦が行われた海岸のすぐ近く、韓国国道7号線沿いに位置する地上2階、地下1階建の廃墟であり、「ヨンドクヒュンガ(凶家)」とも呼ばれている。

“三大心霊スポット”のなかでも特におぞましい場所といわれているヨンドクヒュンガ。朝鮮戦争で命を落とした約400名にものぼる学徒兵の遺体が埋葬されていることから安価で取引されていた土地を購入したとある夫婦が、この場所に建物を建てて刺身店を開業。しかし妻が店の2階で幽霊を見たことをきっかけに店を閉じ、彼らはアメリカへ渡り、そのまま打ち捨てられるように放置されているというのが有名な説だ。


【写真を見る】人体実験に開かずの間、埋葬された無数の遺体、そして経営者一家の不可解な死…韓国を代表する恐怖の名所のおぞましさに戦慄
【写真を見る】人体実験に開かずの間、埋葬された無数の遺体、そして経営者一家の不可解な死…韓国を代表する恐怖の名所のおぞましさに戦慄[c]2024 BYUS ENT & JNC MEDIA GROUP ALL RIGHTS RESERVED

また、この建物に住んでいた女性が近くの軍部に勤務していた軍人と交際し妊娠したが、それを知った軍人は女性を捨てて逃げてしまい、女性はそれを苦に自殺したという説もある。どちらの説も真偽不明のまま一人歩き。2000年代に心霊番組などで頻繁に取り上げられたことから広く知れわたり、「奇妙な音を聞いた」「持っていた電子機器が壊れた」といった話や、「この場所には無数の霊が存在している」という話も飛び交うように。

国道沿いというアクセスしやすい立地のせいもあり、近年では心霊系YouTuberたちからも大人気で、近くにはこの場所を訪れる観光客のためのペンションまで建てられているほど。現時点では、まだヨンドクヒュンガを題材にしたホラー映画は制作されていないため、今後の映像化に期待したい。

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